現在私が所有している録音の一覧です。ステレオまたはディジタルのスタジオ録音のCDをデフォルトとして表記し、それ以外の物については“備考”欄に記します。演奏者の名前をクリックすると、その録音についてのコメントを見ることができます。なお、★印による評価は演奏と録音の両方を考慮しており、5点満点です。また、ディスク番号をクリックするとジャケット画像が別ウィンドウに表示されます。
演奏者 | 録音年 | レーベル | 番号 | 備考 | 評価 |
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ALEXANDER QUARTET (Zakarias Grafilo, Frederick Lifsitz, Paul Yarbrough, Sandy Wilson) | 2006 | Foghorn | CD1991 | ||
AMATI QUARTET (Willi Zimmermann, Katarzyna Nawrotek, Nicolas Corti, Claudius Herrmann) | 2000 | Divox | CDX-20504 | ||
BEETHOVEN QUARTET (Dmitri Tsyganov, Nikolai Zabavnikov, Fyodr Druzhinin, Sergei Shirinsky) | 1968 | Consonance | 81-3008 | Melodiya-D 025115-16(LP), Praga-PRD 250 318 | |
BORODIN QUARTET (Rostislav Dubinsky, Yaroslav Alexsandrov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1970 | Intaglio | INCD 7561 | Live(17 July) | |
BORODIN QUARTET (Rostislav Dubinsky, Yaroslav Alexsandrov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1972 | Victor | SMK-7860 | LP, Chandos-CHAN10064(4) | |
BORODIN QUARTET (Mikhail Kopelman, Andrei Abramenkov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1981 | Victor | VICC-40018/23 | ||
BORODIN QUARTET (Mikhail Kopelman, Andrei Abramenkov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1990 | Virgin | CDC 7 59281 2 | ||
BRODSKY QUARTET (Michael Thomas, Ian Belton, Paul Cassidy, Jacqueline Thomas) | 1989 | Teldec | 9031-73109-2 | ||
QUATUOR DANEL (Marc Danel, Gilles Millet, Tony Nys, Guy Danel) | 2004 | Fuga Libera | FUG512 | ||
QUATUOR DEBUSSY (Christophe Collette, Dominique Lonca, Vincent Deprecq, Yannick Callier) | 2000 | Arion | ARN 68534 | ||
ÉDER QUARTET (György Selmeczi, Péter Szüts, Sándor Papp, György Éder) | 1995 | Naxos | 8.550975 | ||
EMERSON QUARTET (Eugene Drucker, Philip Setzer, Lawrence Dutton, David Finckel) | 1994 | DG | 463 284-2 | Live | |
FITZWILLIAM QUARTET (Christopher Rowland, Jonathan Sparey, Alan George, Iaon Davis) | 1976 | London | F00L-29155/60 | ||
MANDELRING QUARTET (Sebastian Schmidt, Nanette Schmidt, Roland Glassl, Bernhard Schmidt) | 2008 | audite | 21.411 | ||
MANHATTAN QUARTET (Eric Lewis, Roy Lewis, John Dexter, Judith Glyde) | 1990 | ESS.A.Y | CD1012 | ||
PACIFICA QUARTET (Simin Ganatra, Sibbi Bemhardsson, Masumi Per Rostad, Brandon Vamos) | 2012 | Cedille | CDR 90000 138 | ||
PHILHARMONIA QUARTET BERLIN (Daniel Stabrawa, Christian Stadelmann, Neithard Resa, Jan Disselhorst) | 1996 | Thorofon | CTH 2238 | ||
RASUMOWSKY QUARTET (Dora Bratchkova, Ewgenia Grandjean, Gerhard Müller, Alina Kudelevic) | 2005 | OEHMS | OC 562 | ||
RUBIO QUARTET (Dirk Van de Velde, Dirk Van den Hauwe, Marc Sonnaert, Peter Devos) | 1998 | Globe | GLO 5181 | ||
RUBIO QUARTET (Dirk Van de Velde, Dirk Van den Hauwe, Marc Sonnaert, Peter Devos) | 2002 | Brilliant | 6429 | Brilliant-8128 | |
SHOSTAKOVICH QUARTET (Andrei Shishlov, Sergei Pishchugin, Alexander Galkovsky, Alexander Korchagin) | 1985 | Olympia | OCD 535 | ||
SHOSTAKOVICH QUARTET (Andrei Shishlov, Sergei Pishchugin, Alexander Galkovsky, Alexander Korchagin) | 1996 | Sacrambow | ATCO-1009 | ||
SORREL QUARTET (Gina McCormack, Catherine Yates, Sarah-Jane Bradley, Helen Thatcher) | 2005 | Chandos | CHAN 10329 | ||
ST PETERSBURG QUARTET (Alla Aranovskaya, Ilya Teplyakov, Alexei Koptev, Leonid Shukaev) | 2002-3 | Hyperion | CDA67156 | ||
TANEYEV QUARTET (Vladimir Ovcharek, Grigori Lutsky, Vissarion Soloviev, Iosif Levinzon) | 1978 | Victor | VICC-40104/9 |
Alexander Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'11" | 第2楽章: | 19'20" | |||||
透明感のある響きが美しく、第1楽章はじっくりと聴かせる。一方、第2楽章は力感と燃焼度に不足して物足りない。 | ||||||||
Amati Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'15" | 第2楽章: | 19'16" | |||||
輝きのある明るい響きで、この作品の抒情的な側面を前面に押し出した演奏だが、楽曲とのミスマッチを感じずにはいられない。美しく聴きやすい演奏ではあるのだが、作品の持つ鋭い訴求力が全て丸められてしまったように聴こえる。 | ||||||||
Beethoven Quartet | ||||||||
Total Time: | 26'25" | |||||||
ツィガーノフの名技が冴え渡る。現代の水準から言えば、技術的には必ずしも完璧とは言えないが、その老練な表現力は素晴らしい。骨太でありながらも透徹した響きの美しさが印象的。初演者らしい、真摯な作品への取り組みが立派。録音の古さを超えて、訴えかけるものの多い名演。 | ||||||||
Borodin Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'03" | 第2楽章: | 21'53" | |||||
ライヴとは思えない完成度を持った秀演。安定した技術と圧倒的な表現力を駆使して、この複雑怪奇な作品を明晰に音化している。加えて、ドゥビンスキイ時代に特徴的な抒情的な演奏スタイルが、独特の魅力を持っている。緊張感がどちらかといえば外面に発散される傾向にあり、あえていえばそこが物足りないものの、録音の悪さを考えなければ十分に素晴らしい。 | ||||||||
Borodin Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'20" | 第2楽章: | 21'27" | |||||
ドゥビンスキイ時代にボロディン四重奏団が達していた境地をまざまざと聴かせつけるような超名演。技術的にも音楽的にも非の打所がないだけはなく、これ以上の演奏は考えられないと言って良い程充実した仕上がり。最初の一音から最後の音まで一瞬たりとも気を抜くことができない。ショスタコーヴィチの内面的なドラマトゥルギーが雄弁かつ多彩に、まさに完璧としか言い様のない形で表出されている。 | ||||||||
Borodin Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'13" | 第2楽章: | 20'15" | |||||
徹底的に磨き上げられた技術的な美しさが際立つ秀演。極めて高い精度で整えられたアンサンブルは、この作品の響きを余すところなく引き出している。音楽的にも十分に充実しているが、あくまでも格調高く気品を感じさせる仕上げに好き嫌いがわかれるかもしれない。 | ||||||||
Borodin Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'52" | 第2楽章: | 20'09" | |||||
手堅くも充実した演奏。作品をすみずみまで知り尽くした老練のアンサンブルに感心させられる。技術的にも十全の出来。ただ、同じ団体の他の録音と比べると若干テンションが低いように感じられる。 | ||||||||
Brodsky Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'50" | 第2楽章: | 21'07" | |||||
雰囲気豊かな、安定した仕上がり。技術的に頼りない個所もないわけではないが、無難にまとめられている。ただ、長大な第2楽章を飽きさせずに聴かせるまでには至っていない。 | ||||||||
Quatuor Danel | ||||||||
第1楽章: | 7'14" | 第2楽章: | 22'07" | |||||
無骨で逞しい響きと、大柄で力強い音楽作りが傑出した名演である。長大な全曲を貫く緊張感が、作品の持つ独自の統一感を見事に描き出している。 | ||||||||
Quatuor Debussy | ||||||||
第1楽章: | 6'10" | 第2楽章: | 17'56" | |||||
端正で洗練された佳演。素直な音楽の流れはなかなか魅力的。だが、この作品には今一歩の力強さとロシア色を求めたいところ。少々物足りない。 | ||||||||
Éder Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'37" | 第2楽章: | 19'43" | |||||
暖かく澄んだ音色が美しい。この作品でこういう美しさを感じさせる演奏は他にない。ただ、音楽が全体に平坦で、散漫な仕上がりになっているのは残念。技術的な問題は特にない。 | ||||||||
Emerson Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'29" | 第2楽章: | 19'23" | |||||
大変ノリの良い演奏。音は汚いものの、安定したアンサンブルで勢い良く音楽が進んで行く。終演後の拍手からもわかるように、会場全体を包み込むような熱気に満ちている。が、全体的には散漫な仕上がりで、表現も底が浅い。 | ||||||||
Fitzwilliam Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'30" | 第2楽章: | 20'10" | |||||
丁寧な仕上げが光る好演。過剰に力むことのない自然体の音楽は、この作品の真価を十分に伝えてくれる。特に和声の響きの美しさには心惹かれるものがある。リズムの処理も模範的なもの。 | ||||||||
Mandelring Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'23" | 第2楽章: | 19'18" | |||||
温もりのある音と表現が、他とは異なる角度からこの作品の魅力を引き出している。透徹した響きには不足するが、聴きやすい仕上がり。 | ||||||||
Manhattan Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'23" | 第2楽章: | 19'49" | |||||
熱気と緊張感に満ちた佳演。ただ技術上の制約から、響きや音楽の整理ができていない個所が散見される。勢いだけで処理しきれない錯綜した部分の多い作品だけに、雑然とした印象が残るのは致し方のないところだろう。 | ||||||||
Pacifica Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'44" | 第2楽章: | 19'24" | |||||
ライヴ録音でありながらも演奏には終始余裕があり、明晰な解釈と手慣れた音楽の運びは楽曲に対する深い理解を窺わせる。骨太で重量感のある響きが硬派な高揚感を導き出しており、圧倒的な迫力で一気呵成に全曲を駆け抜けるような疾走感が素晴らしい。 | ||||||||
Philharmonia Quartet Berlin | ||||||||
第1楽章: | 6'28" | 第2楽章: | 20'53" | |||||
安定した演奏ではあるが、やや感傷に溺れがちな甘ったるい弾き方が気になる。スマートな聴きやすさを持っているものの、この作品が本来持っている硬派な迫力は後退している。 | ||||||||
Rasumowsky Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'38" | 第2楽章: | 19'32" | |||||
端正なアンサンブルが美しい。ただし、力強さには欠ける。 | ||||||||
Rubio Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'34" | 第2楽章: | 20'41" | |||||
丁寧な仕事ではあるものの、特に第2楽章で技術の不足が気になる。自然に大きく盛り上がる部分が、技術的な制約で不完全燃焼のままでは、十分に作品を楽しむことはできない。 | ||||||||
Rubio Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'41" | 第2楽章: | 20'29" | |||||
肩肘張ることなく自然体で紡がれた音楽の流れが心地好い佳演。いわゆる現代的なスマートさが良い結果に結び付いた好例。 | ||||||||
Shostakovich Quartet | ||||||||
第1楽章: | 8'01" | 第2楽章: | 19'44" | |||||
力強く安定した演奏。ただ、作品の構成や内容の把握が今一つで、終始散漫に音楽が流れていくのが惜しい。局所的には雰囲気のある演奏なのだが、全曲を通して聴くとどうしても印象が薄い。 | ||||||||
Shostakovich Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'52" | 第2楽章: | 20'54" | |||||
手慣れた感じの安定した演奏。技術的には弱い部分も皆無ではないものの、手堅くまとめられている。無難に音楽が流れていくものの、どこか表面的な表現に終始してしまっているのが惜しい。 | ||||||||
Sorrel Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'41" | 第2楽章: | 21'20" | |||||
左手の技術という点においては不満はないのだが、全体の響きが痩せて色がないのは楽しくない。チェロとヴィオラの音色がいかにも非力な上に、ヴァイオリンも彩りには欠ける。テンポ設定などの解釈はとても真摯なものであるだけに、余計に物足りなさが募る。 | ||||||||
St Petersburg Quartet | ||||||||
第1楽章: | 7'12" | 第2楽章: | 18'48" | |||||
颯爽とした音楽の流れはスマートであるが、決して音楽の表面をなぞるだけに留まらない充実した秀演。安定した技術と楽曲にふさわしい音色で丹念に紡がれた音楽からは、苦みのある深さを十分に感じ取ることができる。 | ||||||||
Taneyev Quartet | ||||||||
第1楽章: | 6'10" | 第2楽章: | 18'24" | |||||
きびきびとしたスマートな演奏だが、骨太の音色のおかげで十分なスケール感を持っている。技術的にも安定しており、非常に完成度の高い演奏に仕上がっている。ただ、どこかあっさりし過ぎているのが気にならなくもない。 |
Last Modified 2022.06.22