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作品番号を持たない作品(Sans op. U-Z)

現在私が所有している録音の一覧です。ステレオまたはディジタルのスタジオ録音のCDをデフォルトとして表記し、それ以外の物については“備考”欄に記します。演奏者の名前をクリックすると、その録音についてのコメントを見ることができます。なお、印による評価は演奏と録音の両方を考慮しており、5点満点です。また、ディスク番号をクリックするとジャケット画像が別ウィンドウに表示されます。


ノヴォロシイスクの鐘の音楽 Sans op. U

指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
ALEXANDROV, BorisAlexandrov Song and Dance Ensemble of the Soviet Army1970MelodiyaCM 02137-38LP
ASHKENAZY, VladimirRoyal Philharmonic Orchestra1992Decca436 763-2
BÁTIZ, EnriqueRoyal Philharmonic Orchestra1990ASVCD DCA 707
JANSONS, ArvidMoscow Radio Symphony Orchestra
PragaPRD 250 334
KUCHAR, TheodoreNational Symphony Orchestra of Ukraine2004Brilliant6735Brilliant-8128

B. Alexandrov/Alexandrov Song and Dance Ensemble of the Soviet Army
時間不詳
Музыка社の旧全集第34巻に収録されている合唱版。伴奏はピアノではないが、編曲者は不明。いかにもこの団体らしく、泥臭いまでのロシア風男声合唱がたまらない。録音が優れないのは残念だが、冒頭の怪しい(朝鮮中央放送の日本語放送を彷彿とさせる)オルガン(?)に始まり、最後の強烈な歌い上げに至るまで十分な満足感を持って聴くことができる。
V. Ashkenazy/Royal Philharmonic Orchestra
2'43" 
旋律の優しい歌わせ方が、大変素敵。冒頭のチェレスタの音色も、非常に美しく録音されている。
E. Bátiz/Royal Philharmonic Orchestra
2'24" 
録音点数が非常に少ない上に、音楽自体も単純明快であるため、普通に演奏してくれさえすればまず不満はない。この演奏は金管楽器の強奏にやや特徴が見られるものの、楽譜を忠実に再現した好演だと評価できるだろう。
A. Jansons/Moscow Radio Symphony Orchestra
2'48" 
国歌候補だった旋律の荘重な優しさが、この上なく自然に奏でられた格調高い演奏は、録音の古さを超えて本作品の決定盤たり得る見事なもの。聴き手の理想を具現化したオーケストラの響きも、素晴らしく魅力的である。
T. Kuchar/National Symphony Orchestra of Ukraine
2'32" 
落ち着いた美しい演奏。

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ムーソルグスキイの「死の歌と踊り」のオーケストレイション Sans op. V

独唱者指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
ALEKSASHKIN, Sergei (B)SOLTI, GeorgChicago Symphony Orchestra1997Decca458 919-2
ARKHIPOVA, Irina (MS)SVETLANOV, EvgeniUSSR Symphony Orchestra1989MelodiyaSUCD 10-00139Live (27 Mar.)
FASSBAENDER, Brigitte (MS)JÄRVI, NeemeGothenburg Symphony Orchestra1992DG437 785-2
FURLANETTO, Ferruccio (B)GERGIEV, ValeryMariinsky Orchestra2010MariinskyMAR0553SACD
FURLANETTO, Ferruccio (B)JANSONS, MarissRoyal Concertgebouw Orchestra Amsterdam2010RCO LiveRCO 15002Live(25 Aug.)
HVOROSTOVSKY, Dmitri (Br)GERGIEV, ValeryKirov Orchestra, St Petersburg1993PhilipsPHCP-5229
HVOROSTOVSKY, Dmitri (Br)TEMIRKANOV, YuriSt Petersburg Philharmonic Orchestra2004Warner2564 62050-2Live (24 Aug.)
KOTCHERGA, Anatoly (B)ABBADO, ClaudioBerliner Philharmoniker1994SonySRCR 9633Live (Feb.)
LEIFERKUS, Sergei (Br)TEMIRKANOV, YuriRoyal Philharmonic Orchestra1990RCA82876-59426-2
LLOYD, Robert (B)JANSONS, MarissPhiladelphia Orchestra1994EMI7243 5 55232 2 8
VISHNEVSKAYA, Galina (S)ROSTROPOVICH, MstislavGorki State Philharmonic Orchestra1963BMG-Melodiya74321 53237 2Live (9 Feb.)
VISHNEVSKAYA, Galina (S)ROSTROPOVICH, MstislavLondon Philharmonic Orchestra1976EMI7243 5 65716 2 4

S. Aleksashkin, G. Solti/Chicago Symphony Orchestra
I: 4'49"
II: 4'26"
III: 4'21"
IV: 5'35" 
アレクサーシキンの堂々とした歌唱と、高い技巧に支えられた正確なオーケストラの伴奏が素晴らしい。アレクサーシキンの声には甘さがあり、それが時々迫力を削ぐ瞬間もあるが、オーケストラの厳しい響きはそれを補って余りある。ただ、響きという点では不満はないのだが、内から湧き出るような恐怖感に乏しいのが残念。
I. Arkhipova, E. Svetlanov/USSR Symphony Orchestra
Total Time: 19'41" 
メゾソプラノによる歌唱。声に独特の癖があるので、好みは分かれるかもしれない。ただ、ロシア人独特の強烈な歌い上げは堪能できる。スヴェトラーノフ率いるオーケストラは、ロシア情緒満点で素晴らしい。最終音の引き延ばしはスヴェトラーノフお得意のものだが、ソリストがあっさりとやめてしまうのが残念。
B. Fassbaender, N. Järvi/Gothenburg Symphony Orchestra
I: 4'56"
II: 4'27"
III: 4'54"
IV: 5'29" 
なかなか美しい仕上がり。歌手、オーケストラ共に良く言えばまろやかな響き、悪く言えば鈍い響きだが、地味な音調が逆にこの作品の美しさを再認識させてくれる。テンポ設定等解釈はごく妥当なもので、安心して聴くことができる。
F. Furlanetto, V. Gergiev/Mariinsky Orchestra
I: 5'00"
II: 5'00"
III: 5'13"
IV: 5'43" 
M. ヤンソンス盤と同時期の演奏、そしてどちらもライヴ録音であるにも関わらず、印象は驚くほど異なる。ムーソルグスキイならではの陰鬱さは、本盤の方が格段に上。壮麗ではあるが華美ではないオーケストラに影響されてか、フルラネットの歌も重心が低く、より内面的な劇性にも富んでいる。ロシア語の発音のせいか響きの明瞭さには欠けるが、オペラの一場面を思わせる充実感のある秀演である。
F. Furlanetto, M. Jansons/Royal Concertgebouw Orchestra Amsterdam
I: 4'50"
II: 5'11"
III: 4'46"
IV: 6'21" 
オーケストラの響きは極上なのだが、そのせいで寒々とした死の情景がどこか作り物のようにも感じられるのは、贅沢な不満と言うべきだろうか。フルラネットの歌唱も、いささか朗々とし過ぎていて、この作品が内包している輝かしい美しさを堪能できる一方で、内省的な余韻には不足する。
D. Hvorostovsky, V. Gergiev/Kirov Orchestra, St Petersburg
I: 4'26"
II: 4'33"
III: 4'03"
IV: 5'27" 
バリトンによる歌唱。女声による鋭く心を引き裂くような響きとは異なり、切実に心に沁みるような声の響きが感動的である。フヴォロストーフスキイは美しい声とともに豊かな表現力を持っており、弱音部での背筋が凍るような歌い回しは大変素晴らしい。ゲルギエフの伴奏もしなやかでありながら、ただ流れることのない深い音楽を奏でていて秀逸。
D. Hvorostovsky, Y. Temirkanov/St Petersburg Philharmonic Orchestra
I: 4'54"
II: 4'37"
III: 4'47"
IV: 5'55" 
極めて完成度の高い名演。美しくも表情豊かなフヴォロストーフスキイの歌と、小技を利かせながらも流麗かつスケール大きな音楽を奏でるテミルカーノフの指揮とが、洗練されたムーソルグスキイの音楽世界を織り成している。ゲールギエフとの旧盤も素晴らしいが、この演奏はそれを超える。
A. Kotcherga, C. Abbado/Berliner Philharmoniker
I: 4'34"
II: 4'25"
III: 4'43"
IV: 5'03" 
コチェルガの歌唱は、その暗く太い声質とも相まって素晴らしい。この曲の持つ陰鬱な世界を端正に歌い上げている。問題はアバドの伴奏で、何の主張も感じられない、平均的な響きをただ奏でているだけ。ショスタコーヴィチの編曲を取り上げた意義どころか、ムーソルグスキイの世界の一端すら伝えきれていない。
S. Leiferkus, Y. Temirkanov/Royal Philharmonic Orchestra
I: 6'02"
II: 5'07"
III: 5'48"
IV: 6'13" 
一聴して、とにかくレイフェルカスの張りのある美声に惹きつけられる。もちろん表面的な美観に終始せず、ムーソルグスキイ独特のロシア魂が力強く歌い上げられていることは言うまでもない。しなやかでありながら厳しい響きを奏でているオーケストラも立派。極めて完成度の高い名演である。
R. Lloyd, M. Jansons/Philadelphia Orchestra
I: 4'40"
II: 5'02"
III: 4'44"
IV: 5'44" 
よく整えられた演奏なのだが、残念ながらこの曲の精神を全く把握していない演奏といわざるを得ないだろう。陰影のない平坦な表現しかしない歌手にも問題があるし、表面的な響きの整理しかしていないヤーンソンスにも大きな責任がある。これだけの演奏技術を持ちながら、非常にもったいない。
G. Vishnevskaya, M. Rostropovich/Gorki State Philharmonic Orchestra
I: 5'52"
II: 4'36"
III: 5'25"
IV: 5'48" 
初演時のライヴ録音。オーケストラの技術的な問題もあって完璧な出来とは言いがたいが、ヴィシネーフスカヤのスケールの大きな歌唱が圧倒的。ライヴ独特の熱気も注目に値する。
G. Vishnevskaya, M. Rostropovich/London Philharmonic Orchestra
I: 5'34"
II: 4'36"
III: 4'53"
IV: 5'41" 
オーケストラの完成度が高く、ショスタコーヴィチによるオーケストレイションの妙を味わうことができる。全体に落ち着いた演奏は、この曲の持つ雰囲気によくマッチしており、理想的ということができるだろう。ヴィシネーフスカヤは声の張りが若干衰えているが、表現力がより一層増しており、貫禄ある歌唱を繰り広げている。

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アレグレット(弦楽四重奏のための)

演奏者録音年レーベル番号備考評価
ALEXANDER QUARTET (Zakarias Grafilo, Frederick Lifsitz, Paul Yarbrough, Sandy Wilson)2005FoghornCD1991Completed by Roman Ledenyov.

Alexander Quartet
7'35" 
チェロの音色が軽過ぎることが気にはなるが、透明感のある響きは楽曲の雰囲気とも合致していて、それほどの違和感はない。中間部の速いパッセージでややもたつくのが惜しい。

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ティーシチェンコ「チェロ協奏曲第1番」のオーケストレイション Sans op. W

独奏者指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
IVASHKIN, AlexanderPOLYANSKY, ValeriRussian State Symphony Orchestra1998ChandosCHAN 9792
MNOZHIN, SergeiROZHDESTVENSKY, GennadiUSSR Ministry of Culture Symphony Orchestra1984MelodiyaC10 22267 009LP

A. Ivashkin, V. Polyansky/Russian State Symphony Orchestra
29'27" 
聴き手を圧倒するような力には欠けるが、まずは水準をクリアした佳演。ロストロポーヴィチによる原曲の演奏と比較すると、全ての面においてスケールが小さいものの、それなりに曲を楽しむことはできる。ポリャンスキイの伴奏はショスタコーヴィチの編曲を強調するものではないが、ごく素直な演奏が逆に好感を感じさせる。イヴァシキンのソロは堅実なもの。
S. Mnozhin, G. Rozhdestvensky/USSR Ministry of Culture Symphony Orchestra
26'08" 
独奏は、ソヴィエト国立文化省響の首席奏者。ロストロポーヴィチの水準を期待するわけにはいかないが、十分に作品の内容を表現している。ロジデーストヴェンスキイはいつもながら手堅く、ソツなくまとめあげている。

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黒海 Sans op. X(i)

指揮者演奏者録音年レーベル番号備考評価
SAMOFATOV, IvanRed Banner Song and Dance Ensemble of the Black Sea Fleet
PanoramaVER 488686 2

I. Samofatov/Red Banner Song and Dance Ensemble of the Black Sea Fleet
2'30" 
楽譜には3番までの歌詞が記されているが、ここでは2番までしか歌われてなく、しかも随分と歌詞が変更されている。これは、原詩に「呪われたファシスト」みたいな直接的な表現が多いため、録音時点(1980年代?)の社会情勢を勘案したものと想像される。黒海艦隊アンサンブルの演奏水準はあまり高くなく、これを雰囲気満点ととるかどうかは聴き手の趣味によるだろう。伴奏は、いかにも安っぽい。有名なアレクサーンドロフ・アンサンブルなどと比べるとオーケストラ自体が貧弱なのだろう。

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キスがあった Sans op. X(i)

独唱者ピアノ録音年レーベル番号備考評価
LUKONIN, Mikhail (Br)SEROV, Yuri2002DelosDE 3313

M. Lukonin, Y. Serov
2'23" 
おそらく世界初録音。演奏にも全く不満はない。

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十月の夜明け Sans op. X(i)

演奏者録音年レーベル番号備考評価
SOROKIN, V. and SHAPENKO, Boris (Br) with choir
MKD 5062-310" mono.

V. Sorokin and B. Shapenko (Br) with choir
時間不詳
肌理の細かい演奏では決してないが、雰囲気は抜群。朗々と気持ち良さげな男声独唱と、鋭さが心地よい女声合唱。この曲唯一の録音という資料的価値も非常に高い。

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ブラガの「ラ・セレナータ」の編曲 Sans op. X(i)

演奏者録音年レーベル番号備考評価
DOMNICH, Ilona (S), SHERMAN, Alexandra (MS), ROZHDESTVENSKY, Sasha (Vn), MENUHIN, Jeremy (Pf)2015FHRFHR37
SOKOLENKO, Ludmila (S), KOLMAKOVA, Ludmila (MS), SUPTEL, Alexander (Vn), POSTNIKOVA, Victoria (Pf)
MelodiyaC10 26307 004LP

I. Domich (S), A. Sherman (MS), S. Rozhdestvensky (Vn), J. Menuhin (Pf)
5'08" 
よく歌うヴァイオリンのオブリガートが美しく、文句のない仕上がり。
L. Sokolenko (S), L. Kolmakova (MS), A. Suptel (Vn), V. Postnikova (Pf)
5'19" 
ごく素直な歌に満ちた素晴らしい演奏。2人の歌手が歌う旋律の美しさとともに、ヴァイオリンのオヴリガートの自然な節回しに好感が持てる。

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ラヨーク Sans op. X(ii)

独唱者合唱指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
Fyodor Kuznetsov (B)St. Petersburg Youth Chamber ChoirKHUTORETSKAYA, YuliaYuri Serov (Pf)2002DelosDE 3313
Piotr Glouboky, Viatcheslav Potchapski, Boris Bejko, Maxime Mikhailov (B)Choir of the State Symphonic CappellaPOLIANSKY, ValeryIlya Scheps (Pf)1993Le Chant du MondeLDC 288 075
Nicola Ghiuselev, Nikita Storojev, Romuald Tesarowicz, Arcadi Volodos (B)Ensemble Vocal Audite NovaROSTROPOVICH, Mustislav (cond & pf)1989EratoECD 75571
Jonathan Deutsch, Eric Halfvarson, Julian Rodescu, Andrew Wentzel (B)Members of the Choral Arts Society of WashingtonROSTROPOVICH, Mustislav (cond & pf)1989EratoECD 75571English Version.
MOCHALOV, Alexei (B)
LEVIN, AnatolyOrchestra of the Moscow Chamber Music Theatre1995Triton17 008
MOCHALOV, Alexei (B)Moscow Choir Theatre (Chorusmaster: Boris Pevzner)SPIVAKOV, VladimirMoscow Virtuosi1997Musicmasters01612-67189-2Orchestration by Vladimir Spivakov and Vladimir Milman.
MOCHALOV, Alexei (B)Choir of the Academy of Choral Art (Chorusmaster: Victor Popov)SPIVAKOV, VladimirMoscow Virtuosi2003Capriccio67 115

F. Kuznetsov, Y. Khutoretskaya/St. Petersburg Youth Chamber Choir, Y. Serov (Pf)
19'52" 
独唱の見事さで他の追随を許さない。元々音楽的には陳腐な作品であるために、その背景を理解した芝居っ気さえあれば良いと思っていたが、これだけ見事に歌われると今までの録音が物足りなくなってしまう。現時点では決定盤と言ってしまっても問題ないだろう。
V. Poliansky/Choir of the State Symphonic Cappella, I. Scheps (Pf)
21'31" 
作曲者自身の手によるオリジナルな形での演奏。この曲を巡る複雑な経緯については、一柳氏によるライナーノーツに詳しい。そもそも“芸術作品”として評価するような類いの曲ではないだけに、演奏者の技量を云々することはふさわしくない。それよりも、各ソリスト達が風刺の対象になっている人物を十分に意識して、皮肉たっぷりに歌っているのが楽しい。
M. Rostropovich (cond & Pf)/Ensemble Vocal Audite Nova etc.
16'54" 
ロストロポーヴィチによる世界初演の直後に録音された演奏。ここでは最終稿(?)が用いられていないために、出版譜と異なる部分があったり、フィナーレがなかったりするなどの問題はあるが、まさにこの演奏によって「ラヨーク」が広く知られたことの歴史的意義は極めて大きい。歌手陣はやや生真面目すぎる感じがするものの、ロストロポーヴィチの異様に雄弁なピアノに支えられて充実した音楽に仕上がっている。少々表情付けが大げさなようにも聴こえるが、曲の内容を考えると適正な解釈と言うことができるだろう。
M. Rostropovich (cond & Pf)/Members of the Choral Arts Society of Washington etc.
17'04" 
ロストロポーヴィチによる初演の際に用いられた英語版。演奏そのものは原語版と同様に立派なものだが、言葉の響きに違和感がありすぎる。敢えてこの演奏を手にする必要はないだろう。
A. Mochalov, A. Levin/Orchestra of the Moscow Chamber Music Theatre
17'39" 
オーケストラ伴奏による演奏(編曲者は表記されていない)。やや素人くさい歌唱が、この曲の場合は雰囲気にあっている。しかし、台本にかかれている“拍手”が収録されていないのは残念。
A. Mochalov, V. Spivakov/Moscow Virtuosi
19'36" 
結構凝った編曲。これはこれで楽しめるが、風刺しか内容のないこの曲には、オリジナルのピアノ伴奏のような“素朴さ”が必要なのではないだろうか?モチャローフは1人で各登場人物を歌い分けようとしているが、これはさすがに無理があるようだ。
A. Mochalov, V. Spivakov/Moscow Virtuosi
19'32" 
モチャローフ3度目の録音だが、巧さが感じられない。オーケストラ伴奏の違和感は、旧盤同様に本盤でも払拭されない。

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オラトリオ「わが祖国」 Sans op. Y

独唱者合唱指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
Ludmilla Belobragina (S), Andrei Sokolov (T), Mark Reshetin (B), Denis Korolev (T), Yuri Levitan (Reciter)Large Choir of All-Union RadioSILANTIEV, YuriStage Symphony Orchestra of All-Union Radio1970Melodiya33 CM 02493-94LP

Y. Silantiev/Large Choir and Stage Symphony Orchestra of All-Union Radio etc.
時間不詳
技術的には幾分荒っぽいが、雰囲気は抜群。ただ、曲そのものが決して面白いとは言い難く、資料的な価値の方が大きいだろう。

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ベートーヴェンの「蚤の歌」のオーケストレイション Sans op. Z

独唱者指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
NESTERENKO, Evgeny (B)ROZHDESTVENSKY, GennadySoloists Ensemble1979BMG-Melodiya74321 59058 2Victor-VICC-40053/4
SHORT, Kevin (B)FOSTER, LowrenceOrchestre Philharmonique de Marseille2016PentaTonePTC 5186 585SACD

E. Nesterenko, G. Rozhdestvensky/Soloists Ensemble
2'32" 
ネステレーンコの渋い歌唱が素晴らしい。オーケストレイションの特徴も生かされていて良い。
K. Short, Lowrence Foster/Orchestre Philharmonique de Marseille
2'13" 
ショートの歌唱は声質も表現力も傑出しており、マルセイユ・フィルの響きが明るいせいで悪魔的な雰囲気は後退しているものの、華やかなガラコンサートを聴いているような楽しさがある。

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お嬢さんとならず者(L. アトヴミャーン編)

指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
GORENSTEIN, MarkRussian Symphony Orchestra1996Saison RusseRUS 288 105Saison Russe-RUS 788164(Highlights)
MNATSAKANOV, WalterMinsk Symphony Orchestra1994Russian DiscRD CD 10 033

M. Gorenstein/Russian Symphony Orchestra
Total Time: 52'20" 
無難にまとめられているが、オーケストラの非力さが目立つ。特に各楽器のソロは物足りない。
W. Mnatsakanov/Minsk Symphony Orchestra
Total Time: 51'45" 
強烈なロシアの香り漂う、雰囲気豊かな演奏。濃厚な表情付けと、勢いに満ちた音楽の流れが心地好い。さすがに荒っぽすぎる部分も多いものの、旋律の美しさを堪能できる楽しい仕上がりである。

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Last Modified 2023.09.20

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