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交響曲第9番 変ホ長調 作品70

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指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
ANCERL, KarelCzech Philharmonic Orchestra1966PragaPR 254 002/03Live****
ASHKENAZY, VladimirRoyal Philharmonic Orchestra1989Decca430 227-2
****
BARSHAI, RudolfVancouver Symphony Orchestra
CBCSM5074LP****
BARSHAI, RudolfWDR Sinfonieorchester1995-6Brilliant6324Brilliant-8128****
BERNSTEIN, LeonardNew York Philharmonic1965CBS/SONYCSCR 8173
****
BERNSTEIN, LeonardVienna Philharmonic Orchestra1985DGPOCG-1600Live(Oct.)****
BOREYKO, AndreyRadio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR2009hänsslerCD 93.284Live (28-29 May)*****
CAETANI, OlegOrchestra Sinfonica di Milano Giuseppe Verdi2003Arts47675-2Live(Feb.)*****
CELIBIDACHE, SergiuBerlin Philharmonic Orchestra1947TahraTAH 290Live(31 Aug.)***
CELIBIDACHE, SergiuOrchestra Sinfonica di Milano della Rai1967ArkadiaCDGI 765.1Live(17 Feb.)***
CELIBIDACHE, SergiuSwedish Radio Symphony Orchestra1971DG469 069-2Live(Mar.)***
CELIBIDACHE, SergiuMunich Philharmonic Orchestra
AudiorAUDSE-520-21Live***
CELIBIDACHE, SergiuMunich Philharmonic Orchestra1990MeteorMCD-047Live(9 Feb.), EMI-7243 5 57855 2 7****
COBER, JanRundfunk-Blasorchester Leipzig2003Amos5995Arr. by Mertens and Suykerbuyk**
DEPREIST, JamesHelsinki Philharmonic Orchestra1993OndineODE 846-2
*****
DUTOIT, CharlesOrchestre Symphonique de Montréal1992LondonPOCL-1576
*****
FEDOSEEV, VladimirMoscow Radio Symphony Orchestra1996CANYONPCCL-00356
****
FLOR, Claus PeterBerliner Sinfonie-Orchester1987Deutsche Schallplatten25TC-290
****
FRICSAY, FerencRIAS-Symphonie-Orchester Berlin1954IMG Artists7243 5 75109 2 9Live(30 Apr. & 3 May)****
GAUK, AlexanderState Radio Orchestra of the USSR1956monitorMC 2015LP****
GERGIEV, ValeryKirov Orchestra2002Philips475 065-2
****
HAITINK, BernardLondon Philharmonic Orchestra1981LondonPOCL-9255/66
****
HORVAT, MilanZagreber Philharmoniec.1965Radio-Televizije BeogradSTV 213172LP****
INBAL, EliahuWiener Symphoniker1990DenonCOCO-75444
****
JANSONS, MarissOslo Philharmonic Orchestra1991EMITOCE-8098
****
JÄRVI, NeemeScottish National Orchestra1987ChandosCHAN 8587
****
KEGEL, HerbertLeipzig Radio Symphony Orchestra1972“0”“0”“0”ClassicsTH042CD-R, Live(29 Sept.)****
KEGEL, HerbertRundfunk-Sinfonieorchester Leipzig1978WeitblickSSS0040-2Live(9 May)****
KITAENKO, DmitriGürzenich-Orchester Köln2002Capriccio71 029SACD****
KLEMPERER, OttoOrchestra Sinfonica di Torino della Radiotelevisione Italiana1956MemoriesMR2095/96Live(21 Dec.)****
KOFMAN, RomanBeethoven Orchestra Bonn2003MDG337 1202-2
*****
KONDRASHIN, KirilMoscow Philharmonic Symphony Orchestra1966VictorVICC-40094/103Victor-SMK-7507(LP), Eurodisc-85 314 MK(LP), Melodiya-MEL CD 10 01065*****
KONDRASHIN, KirilRoyal Concertgebouw Orchestra1980Philips438 284-2Live(6 Mar.). Radio Nederland Transcription Service-86003(Program 8604)(LP)*****
KONDRASHIN, KirilJunge Deutsche Philharmonie1980Berlin Classics0021572BCLive.*****
KOSLER, ZdenekCzech Philharmonic Orchestra1981PragaPR 250085Live(13 Mar.)****
KOUSSEVITZKY, SergeBoston Symphony Orchestra1946Koussevitzky Recordings TrustCD-981Live(10 Aug.). ASdisc-AS571****
KRENZ, JanPolish Radio Symphony Orchestra1961Eterna8 20 305LP****
KURTZ, EfremNew York Philharmonic1949CBSMPK 45698
****
LAZAREV, AlexanderMoscow Conservatoire Students Symphony Orchestra1973Melodiya33C 04557-58LP****
LEVI, YoelAtlanta Symphony Orchestra1989TelarcCD-80215
*****
MATA, EduardoDallas Symphony Orchestra1991DorianDOR-90169
****
MATACIC, Lovro vonNHK Symphony Orchestra1967AltusALT129Live(12 Jan.)****
NEUMANN, VáclavCzech Philharmonic Orchestra1974SupraphonCOCO-9077
*****
OISTRAKH, DavidUSSR Symphony Orchestra1969Russian DiscRD CD 11 192Live(29 Dec.)*****
POLYANSKY, ValeriRussian State Symphony Orchestra2003ChandosCHAN 10378
*****
RAHBARI, AlexanderBRT Philharmonic Orchestra1990Naxos8.550427
****
ROBERTSON, StewartUkraine State Philharmonic Orchestra1993VerdiAU-32252
***
ROSTROPOVICH, MstislavNational Symphony Orchestra1993Teldec4509-90849-2
****
ROZHDESTVENSKY, GennadyUSSR Ministry of Culture State Symphony Orchestra1982Brilliant9019Live(21 Dec.)*****
ROZHDESTVENSKY, GennadyUSSR Ministry of Culture State Symphony Orchestra1983VictorVICC-40001/11Melodiya-MCD 008(1st mov. only.)*****
SARGENT, MalcomLondon Symphony Orchestra
EverestEVC 9005
***
SHOSTAKOVICH, MaximPrague Symphony Orchestra1999SupraphonSU 3890-2Live(30 Nov. and 1 Dec.)****
SLOVÁk, LadislavSlovak Philharmonic Orchestra1975Opus9110 0382LP****
SLOVÁK, LadislavCzech-Slovak Radio Symphony Orchestra1988Naxos8.550632
****
SOLTI, GeorgVienna Philharmonic Orchestra1990LondonPOCL-1087Live(5 & 6 May)*****
SOLTI, GeorgBerlin Philharmonic Orchestra1994GNPGNP 8CD-R, Live(8 Mar.)****
SOLTI, GeorgSolti Orchestral Project at Carnegiehall1994LondonPOCL-1558Live(13 & 21 June)****
SOLTI, GeorgBavarian Radio Symphony Orchestra
JOY ClassicsJOYCD 9001/2CD-R, Live****
SPIVAKOV, VladimirRussian National Orchestra2000Well-TemperedWTP 5190Live*****
SUSSKIND, WalterCincinnati Symphony Orchestra1979VOXBOXCDX 5139
***
SVETLANOV, EvgeniUSSR State Symphony Orchestra1978VictorVIC-2288LP, ZYX-CLA 10011-2*****
TEMIRKANOV, YuriSt. Petersburg Philharmonic Orchestra1995RCA09026 68548 2
*****
TENNSTEDT, KlausNDR Symphony Orchestra, Hamburg1980‘Fachmann für Klassischer Musik’ SocietyFKM-CDR-21/22CD-R, Live(15 Dec.)****
TITOV, AlexanderSt. Petersburg Symphony Orchestra2009Northern FlowersNF/PMA 9976
****
WATANABE, AkeoJapan Philharmonic Symphony Orchestra1989Toshiba-EMIJPCD-5001Live(27 Feb.)***
WELLER, WalterL'Orchestre de la Suisse Romande1972DeccaSXL 6563LP****
WOLFF, HughRadio-Sinfonie-Orchester Frankfurt2001hrhrmk 011-02
****
YUDIN, GavriilUSSR Symphony Orchestra1985MelodiyaC10 30485 002LP, Live(12 Nov.)****

K. Ancerl/Czech Philharmonic Orchestra
第1楽章: 3'42"
第2楽章: 8'10"
第3楽章: 2'45"
第4楽章: 2'31"
第5楽章: 7'08" 
このコンビにしては今一つ冴えない演奏。技術的な精度もあまり高くない上に、どこか集中力を欠いているようにも感じられる。オーケストラの音色はなかなか美しいが、それが音楽の中に生かしきれていないもどかしさがある。
V. Ashkenazy/Royal Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'09"
第2楽章: 7'45"
第3楽章: 2'38"
第4楽章: 2'58"
第5楽章: 6'21" 
整然と整った演奏には違いないが、内容は平凡。この曲に複雑な暗さを見出したような、クライマックスでも盛り上がり切らない演奏は、アシケナージの解釈のようでありながら、実はオーケストラを掌握しきっていないだけなのではないかとの疑念も捨て去ることができない。
R. Barshai/Vancouver Symphony Orchestra
第1楽章: 5'18"
第2楽章: 5'53"
第3〜5楽章: 13'08" 
技術的な冴えは感じられない。解釈なのかオーケストラの問題なのかは分からないが、全体的に華やかさを押えた落ち着いた雰囲気に仕上がっている。大人しい終楽章は明らかにバルシャーイの解釈だろうが、あまり面白味はなく、説得力にも欠ける。
R. Barshai/WDR Sinfonieorchester
第1楽章: 5'16"
第2楽章: 5'42"
第3楽章: 2'54"
第4楽章: 3'00"
第5楽章: 6'51" 
ツボをおさえた真っ当な解釈が光る佳演。ただ、管楽器の不安定感が及ぼす影響は大きく、バルシャーイが要求する精緻さの水準には遠く及んでいない。
L. Bernstein/New York Philharmonic
第1楽章: 5'29"
第2楽章: 8'07"
第3楽章: 3'09"
第4楽章: 2'44"
第5楽章: 5'46" 
各フレーズに込められた意味を丁寧に解き明かすかのような演奏。ヤング・ピープルズ・コンサートでのバーンスタイン自身による解説を思い起こしながら聴くと大変興味深い。しかし、曲が本来持っているスピード感がやや犠牲になっており、諧謔味が薄れているのが残念。
L. Bernstein/Vienna Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'21"
第2楽章: 9'19"
第3楽章: 3'25"
第4楽章: 3'15"
第5楽章: 5'49" 
ユニテル社によるヴィデオの音声。テンポそのものは決して遅すぎるわけではないのだが、リズムが鈍重で愉悦感に乏しい。確固たる曲理解に基づく演奏は随所に意味深さを感じさせるが、それだけでは一面的に過ぎる。ウィーン・フィルの魅力も十分に引き出されておらず、技術的な危なっかしさが耳につく瞬間もある。
A. Boreyko/Radio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR
第1楽章: 5'33"
第2楽章: 8'12"
第3楽章: 3'02"
第4楽章: 3'36"
第5楽章: 6'49" 
ことさらに曲の成立背景などを強調することなく、純音楽的に成功した好演である。まず、リズムの処理が模範的で、音楽の流れに淀みが一切ない。その上で、思いっきり盛り上げてクライマックスを作るので、スマートな聴きやすさと生理的な興奮とが極めてバランスよく両立している。しかも、個々の楽想の描き分けも自然かつ適切であり、まさに現代のスタンダードと言ってよい出来である。
O. Caetani/Orchestra Sinfonica di Milano Giuseppe Verdi
第1楽章: 5'32"
第2楽章: 7'55"
第3楽章: 3'09"
第4楽章: 3'16"
第5楽章: 6'58" 
立派な仕上がり。スケールの大きな音楽としなやかな流れがバランスよく両立している上に、整然とした様式感にも不足しない。
S. Celibidache/Berlin Philharmonic Orchestra
第1楽章: 4'54"
第2楽章: 5'46"
第3楽章: 2'41"
第4楽章: 2'54"
第5楽章: 6'08" 
第1楽章および第2楽章冒頭の数音が欠落している。当時のライヴ録音としては驚くほど音質は良いが、肝心の演奏には特に聴くべきものはない。同じ演奏者による交響曲第7番と同様、チェリビダッケの美質が感じられる部分はない。今では失われてしまった、かつてのベルリン・フィルの響きは美しいが、アンサンブルが破綻している部分が多く、無条件で堪能できるわけではない。
S. Celibidache/Orchestra Sinfonica di Milano della Rai
第1楽章: 5'31"
第2楽章: 6'34"
第3楽章: 3'00"
第4楽章: 3'42"
第5楽章: 7'08" 
チェリビダッケによるこの曲の演奏の中では、最もショスタコーヴィチらしいスタイルの演奏。とはいえ、オーケストラの技術的な問題もあって荒いだけであまり冴えない演奏。録音も良いとは言えず、わざわざ聴くほどの価値はない。
S. Celibidache/Swedish Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 4'16"
第2楽章: 6'57"
第3楽章: 3'05"
第4楽章: 3'31"
第5楽章: 6'55" 
チェリビダッケによるこの作品の解釈は、既にこの時点で完成されている。テンポ設定や表情付けなど、基本的な部分は以降の録音と大差ない。いわゆる海賊盤に比較するとやや音質は良いものの、オーケストラの技術にかなり不満が残る。
S. Celibidache/Munich Philharmonic Orchestra
第1楽章: 4'25"
第2楽章: 7'01"
第3楽章: 3'28"
第4楽章: 3'02"
第5楽章: 7'12" 
ひたすら自分の内面に閉じこもるような、決してお祭り騒ぎになることのない演奏。些細な部分に凝った仕掛けが聴かれるものの、この個性的な解釈を正当化するような説得力には欠ける。チェリビダッケ・ファン以外には薦められない。
S. Celibidache/Munich Philharmonic Orchestra
第1楽章: 4'22"
第2楽章: 6'53"
第3楽章: 3'30"
第4楽章: 3'02"
第5楽章: 7'14" 
基本的な解釈は80年代のライヴ録音と同じ。音楽が随分こなれていて、スケールの大きな仕上がりとなっている。チェリビダッケがこの曲に対して抱いていたイメージが十分に表出されているといえるだろう。オーケストラも健闘している。ただ、やはりチェリビダッケの個性を聴くべき演奏であって、ショスタコーヴィチらしさに欠けるのは否めない。
J. Cober/Rundfunk-Blasorchester Leipzig
第1楽章: 5'38"
第2楽章: 8'59"
第3楽章: 3'10"
第4楽章: 3'10"
第5楽章: 6'49" 
吹奏楽用編曲。技量も大したことない上に、致し方のないこととは言え、演奏上の都合かと思われるアーティキュレーションの変更が多く、吹奏楽でこの作品を演奏したいという熱心な愛好家の資料以上の価値はない。
J. DePreist/Helsinki Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'29"
第2楽章: 7'24"
第3楽章: 3'11"
第4楽章: 3'45"
第5楽章: 6'24" 
非常に丁寧な、風格あふれる名演。スコアのすみずみから純度の高い音を引き出すことに成功しており、安心して音楽に身を任すことができる。解釈もまっとうなもので、第3楽章終結部でリタルダンドを楽譜の指示より数小節早くかけ始める部分以外は作曲家の意図通りといえるだろう。あえて難をいえば、少し落ち着き過ぎかも。もっとはちゃめちゃな感じがあっても良いだろう。大人の演奏。
C. Dutoit/Orchestre Symphonique de Montréal
第1楽章: 4'59"
第2楽章: 8'03"
第3楽章: 2'50"
第4楽章: 4'12"
第5楽章: 6'36" 
見事に磨き上げられた美演。この曲に求められる鋭い諧謔性は前面に出ていないものの、全く破綻のないアンサンブルが自ずから曲の持っている内容を自然かつ適切に描き出している。ともすればその内容だけで判断されがちな曲であるが、この演奏を聴くといかによく作り上げられたスコアかが分かる。このコンビの美質が十二分に発揮された名演である。
V. Fedoseev/Moscow Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 5'29"
第2楽章: 8'07"
第3楽章: 3'11"
第4楽章: 3'35"
第5楽章: 6'11" 
オーケストラの優れた機能性に感心させられる。統率のよく取れた弦楽器と表現力豊かな木管楽器、キメ所をはずさない金管楽器および打楽器。この曲を適切に表現するために必要な技術を全て持っているとすらいえよう。第1楽章再現部に入るところでトランペットがコけているが、ご愛嬌。各楽器の名技が披露される第3楽章は圧巻。リズム感も素晴らしく模範的な演奏ともいえようが、全体に生真面目な感じが強いのが少し残念。終楽章最後の追い込みは、いかにもフェドセーエフらしい音楽。個性的だが、僕は好きです。
C. P. Flor/Berliner Sinfonie-Orchester
第1楽章: 5'13"
第2楽章: 8'06"
第3楽章: 2'53"
第4楽章: 3'10"
第5楽章: 6'34" 
手堅くまとめられた破綻のないアンサンブルには好感が持てる。無理にスコアを深読みしない姿勢自体は良いのだが、そこから何かを引き出すというレベルには達していない。
F. Fricsay/RIAS-Symphonie-Orchester Berlin
第1楽章: 5'04"
第2楽章: 5'16"
第3楽章: 2'54"
第4楽章: 2'41"
第5楽章: 5'55" 
造形がしっかりとした、整然とした佳演。オーケストラもきちんと統率され、模範的な仕上がりを見せている。ただ、音楽が全般に生真面目すぎるので、少々違和感がある。もっともこの辺りは好き嫌いの問題でもあるのだろうが。
A. Gauk/State Radio Orchestra of the USSR
時間不詳
典型的なソ連の演奏。決して下手な訳でもないのだが、肌理は滅法粗い。それでいて、第2楽章みたいな部分をしっかりと聴かせている辺りが何とも不思議な演奏。テヌートを多用した泥臭い節回しと、強烈な色を持った各楽器の響きに抵抗がなければ、興味深く聴くことができるだろう。
V. Gergiev/Kirov Orchestra
第1楽章: 5'55"
第2楽章: 6'47"
第3楽章: 2'44"
第4楽章: 3'48"
第5楽章: 6'31" 
よく洗練された音楽であるが、第1楽章に象徴されるような、過度に深読みしたような楽曲解釈には納得がいかない。抽象性の高い第2楽章や第3楽章などでは、オーケストラの名技もあって立派な仕上がりになっているだけに、もったいない。
B. Haitink/London Philharmonic Orchestra
第1楽章: 4'56"
第2楽章: 7'44"
第3楽章: 2'37"
第4楽章: 3'49"
第5楽章: 6'30" 
覇気に満ちた元気の良い演奏だが、どこか雑然としている。技術的にも若干荒い。曲に込められた様々な意味を考えるというよりは、素直にスコアを読んで音にしたような解釈。速い楽章の雰囲気は悪くないが、緩徐楽章が退屈で平凡な出来なのが残念。
M. Horvat/Zagreber Philharmonie
時間不詳
素朴な熱気が感じられる気持ちの良い演奏である。妙に深刻ぶることなく、それでいて上滑りした馬鹿騒ぎにはならない、誠実な生真面目さが印象に残る。ただし、オーケストラの技量は随分と低く、やろうとしている音楽の全てが実際の音として響いてこないのがもどかしい。
E. Inbal/Wiener Symphoniker
第1楽章: 5'39"
第2楽章: 7'01"
第3楽章: 3'13"
第4楽章: 3'02"
第5楽章: 6'23" 
徹底して陽気になることのない、個性的な演奏。曲の裏側の意味を憶測するようなこの種の演奏は他にもないわけではないが、ここまで徹底すれば立派。時々ぞっとするような和声を強調しているのが、なかなか効果的。これはインバルの解釈もさることながら、オーケストラの特性も大きく影響しているのだろう。興味深い演奏ではある。
M. Jansons/Oslo Philharmonic Orchestra
第1楽章: 4'59"
第2楽章: 6'17"
第3楽章: 2'37"
第4楽章: 3'09"
第5楽章: 6'14" 
端正にまとめあげられた爽やかな演奏。お手本通りの解釈と響きなので、非常に聴きやすい仕上がりになっている。しかし、ただ整理された音が並んでいる感じで、聴き手に訴えかけるようなものはない。
N. Järvi/Scottish National Orchestra
第1楽章: 5'03"
第2楽章: 6'31"
第3楽章: 2'51"
第4楽章: 3'43"
第5楽章: 6'55" 
雰囲気は良いのだが、技術的な欠陥を金管楽器や打楽器の強奏で安直に覆い隠すような態度が物足りない。アンサンブルもやや雑で、聴けば聴くほど物足りなさが増す。このコンビとしては、仕上げに不満が残る演奏。ただし、解釈自体はしっかりとしている。
H. Kegel/Leipzig Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 5'02"
第2楽章: 6'24"
第3楽章: 2'35"
第4楽章: 2'33"
第5楽章: 6'10" 
非常に個性的な印象。この曲が(少なくとも表面上は持つ)軽やかさや明るさは全く感じられず、あらゆる楽器の音色が形容し難い恐ろしさをもって耳に突き刺さってくる。さすがにオーソドックスな演奏と言うことはできないが、この作品の本質を暴き出した異彩を放つ演奏。
H. Kegel/Rundfunk-Sinfonieorchester Leipzig
第1楽章: 5'16"
第2楽章: 6'42"
第3楽章: 2'54"
第4楽章: 3'20"
第5楽章: 6'36" 
6年前の演奏とほぼ同じような印象。ケーゲルの解釈が、独特の確信に基づいていることがわかる。残念ながらオーケストラの不備が少なからず気になるものの、単なる軽やかさだけでは語ることのできないこの作品の内容をしっかりと伝えてくれる。
D. Kitaenko/Gürzenich-Orchester Köln
第1楽章: 5'21"
第2楽章: 5'47"
第3楽章: 3'06"
第4楽章: 3'34"
第5楽章: 6'48" 
非常に真摯な演奏。第2楽章がやや速めで逆に第5楽章が少し遅いというテンポ設定が、この作品の本質をしっかりと捉えている。わざと馬鹿騒ぎするのではなく、かといって妙に深刻ぶるのではなく、等身大に描き出すことで作品に込められた皮肉を適切に引き出している解釈には、十分な説得力がある。オーケストラは技術面で若干の物足りなさを感じさせるものの、キタエンコの要求にはきちんと応えている。
O. Klemperer/Orchestra Sinfonica di Torino della Radiotelevisione Italiana
第1楽章: 6'41"
第2楽章: 7'43"
第3楽章: 3'00"
第4楽章: 1'52"
第5楽章: 6'37" 
随分と個性的な解釈である。前半の3つの楽章では非常に遅いテンポをとり、オーケストレイションの仕組みを丹念に紐解いたような響きが印象的。当然の帰結と言うべきか、第1楽章や第3楽章では愉悦感が薄く、気分の晴れない第2楽章の雰囲気が支配的なまま、第4楽章に突入する。この楽章は通常より極めて速く、おそらくサクソフォーンに吹かせていると思われるファゴット・パートは、妙に艶めかしい。第5楽章は、ごく普通のテンポ(やや遅めではあるが)。ようやく、賑やかで楽しい音楽が繰り広げられる。このように書くと、「戦勝を祝う交響曲」の裏にある作曲家の意図を暴き出した解釈と受け取られるかもしれないが、むしろ“形式主義者”ショスタコーヴィチの独特な様式感を“雑念抜きで”表現した音楽のように聴こえるのが面白い。
R. Kofman/Beethoven Orchestra Bonn
第1楽章: 5'27"
第2楽章: 7'27"
第3楽章: 3'08"
第4楽章: 3'42"
第5楽章: 6'10" 
コフマンによるショスタコーヴィチ演奏の美質が非常によく現れている。力みのない響きと音楽の流れが、楽曲の持つ、いわゆる純音楽的な魅力を適切に伝えてくれる。
K. Kondrashin/Moscow Philharmonic Symphony Orchestra
第1楽章: 4'56"
第2楽章: 6'43"
第3〜5楽章: 12'25" 
録音も悪いし、技術的なアラも皆無とは言えないが、スコアを適切に再現した理想的な演奏。引き締まったテンポ設定、色彩感覚溢れる楽器間のバランス、いずれをとっても奇を衒ったところがなく、全く不満を持つことなく聴き通すことができる。しかも、力感に満ちているのが素晴らしく、どこかやけくそになっているショスタコーヴィチの姿すら彷彿とさせる。
K. Kondrashin/Royal Concertgebouw Orchestra
第1楽章: 5'02"
第2楽章: 6'51"
第3楽章: 2'54"
第4楽章: 3'02"
第5楽章: 6'56" 
いつもながらのコンドラーシン節だが、どこか晴れやかな気分になりきれないところが個性的。強奏が上滑りすることなく、充実した低音が呻き声のようにその強奏を支えている。ライヴながら、立派な仕上がりにも感心する。
K. Kondrashin/Junge Deutsche Philharmonie
第1楽章: 5'12"
第2楽章: 6'51"
第3楽章: 2'56"
第4楽章: 3'00"
第5楽章: 6'32" 
コンドラーシン独特の荒々しい疾走感に満ちた秀演。ロシアン・サウンドとは異なる華麗な金管の響きが楽しい。技術的なアラが皆無とはいえないが、随所に思いきった表情付けも聴かれ、十分に満足させられる。
Z. Kosler/Czech Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'08"
第2楽章: 6'58"
第3楽章: 3'00"
第4楽章: 3'35"
第5楽章: 6'15" 
非常にオーソドックスで真摯な音楽作りに好感が持てるものの、オーケストラの技術的な仕上がりが芳しくない。細かい瑕も多い上に、音の密度がそれほど高くなく、音楽に力が感じられないのが惜しい。
S. Koussevitzky/Boston Symphony Orchestra
第1楽章: 5'28"
第2楽章: 13'46"
第3楽章: 3'15"
第4楽章: 3'27"
第5楽章: 5'52" 
アメリカ初演のライヴ録音。歴史的価値はそれなりに認めるが、演奏は良くも悪くもこのコンビらしく微温的なもの。第2楽章はかなり遅く、あまり緊張感もないために、お世辞にも良い出来とは言えない。他の楽章は総じてオーソドックスな仕上がりだが、録音も悪く、無理して聴くほどの演奏ではないだろう。
J. Krenz/Polish Radio Symphony Orchestra
時間不詳
どこかドイツ風の響きがする弦楽器を中心とした手堅いアンサンブルがなかなかの演奏。中庸なテンポ設定ながらも、楽曲中のポイントをしっかりとおさえた音楽作りは納得できる。木管は悪くないのだが、金管には不満が残る。全体的に音程の精度も今ひとつなので、手放しに賞賛できないのが少々残念。
E. Kurtz/New York Philharmonic
第1楽章: 5'19"
第2楽章: 11'42"
第3楽章: 2'49"
第4楽章: 2'15"
第5楽章: 5'48" 
ごくオーソドックスな演奏。模範的と言ってよい仕上がりだが、これといったセールスポイントには欠ける。
A. Lazarev/Moscow Conservatoire Students Symphony Orchestra
時間不詳
管楽器の音程などに乱れはあるものの、総じて学生オーケストラの水準を大きく超えている。特に一糸乱れぬアンサンブルの精度は立派なもの。ただ表現の幅は狭く、肝心の音楽そのものに強い説得力や魅力が感じられないのは仕方ないこととはいえ、残念。
Y. Levi/Atlanta Symphony Orchestra
第1楽章: 5'11"
第2楽章: 9'00"
第3楽章: 2'47"
第4楽章: 4'27"
第5楽章: 6'32" 
深い味わいには欠けるものの、よく整えられた華麗で楽しい演奏。このコンビのショスタコーヴィチ演奏の中では最も優れたものであろう。この曲に複雑で暗いものを聴きたい向きには不満もあろうが、ごくオーソドックスな佳演である。
E. Mata/Dallas Symphony Orchestra
第1楽章: 5'14"
第2楽章: 7'35"
第3楽章: 2'52"
第4楽章: 3'28"
第5楽章: 6'19" 
勢いの良い演奏。とはいっても、金管が炸裂しているわけではなく、むしろ響きは軽い。ここまで脳天気な演奏を聴くと、この作品が持つ“裏の意味”を詮索させられなくもない。仕上がりはそれほど粗くなく、楽しく聴くことができる。
L. v. Matacic/NHK Symphony Orchestra
第1楽章: 5'17"
第2楽章: 5'46"
第3楽章: 2'57"
第4楽章: 2'49"
第5楽章: 6'42" 
正統的でありながらも剛毅な男らしさに満ちたなかなかの佳演。適切なテンポで、節度のある調和のとれた響きが繰り広げられる。終楽章コーダの追い込みも格好良い。ただ、オーケストラは技術的に相当苦しい。
V. Neumann/Czech Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'11"
第2楽章: 6'58"
第3楽章: 3'00"
第4楽章: 2'50"
第5楽章: 6'15" 
非常に美しい仕上がり。特に管楽器の音色には惚れ惚れする。解釈そのものは非常にオーソドックス。どこまでも格調高く穏やかな表情に物足りなさを感じる聴き手もあるだろうが、ここまで徹底した丁寧な仕上がりは大変立派なもの。作品の背景云々を深読みすることなく、素直に楽しむことのできる秀演である。
D. Oistrakh/USSR Symphony Orchestra
第1楽章: 5'07"
第2楽章: 8'25"
第3楽章: 2'57"
第4楽章: 3'19"
第5楽章: 6'53" 
圧倒的な覇気に満ちた豪壮な演奏。ライヴということもあり、さすがに荒さも目立つが、その勢いの良さには思わず引き込まれてしまう。中でも弦楽器の濃厚な歌い回しは素晴らしい。第4楽章のしみじみとしたファゴットの歌を聴くと、オーイストラフがいかにショスタコーヴィチの音楽を把握しきっていたのかがよく分かる。この曲の本質をしっかりと捉えた秀演。
V. Polyansky/Russian State Symphony Orchestra
第1楽章: 5'17"
第2楽章: 7'57"
第3楽章: 2'54"
第4楽章: 3'56"
第5楽章: 6'26" 
正統的で立派な解釈が素晴らしい。この作品が有する喜劇/悲劇の二面性をことさらに強調することなく、交響曲としての構成の中で十分に描き出している。ロシア臭の強いオーケストラの響きも見事。
A. Rahbari/BRT Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'08"
第2楽章: 8'54"
第3楽章: 2'46"
第4楽章: 3'29"
第5楽章: 6'14" 
ごくオーソドックスな演奏。溌剌とした勢いに満ちていて、楽しく聴くことができる。ただ、オーケストラの技術があまり優れていないため、勢いだけで処理している部分も散見されることが惜しい。
S. Robertson/Ukraine State Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'27"
第2楽章: 7'46"
第3楽章: 2'50"
第4楽章: 3'28"
第5楽章: 6'43" 
あまり印象に残らない演奏。ごく普通の解釈を、ごく普通の技量のオーケストラが演奏をしたという趣き。技術的には標準的なオーケストラだが、使用楽器があまり良くないのか、音色にやや難がある。随所に聴かれるソロも無難ではあるが、魅力的ではない。
M. Rostropovich/National Symphony Orchestra
第1楽章: 5'42"
第2楽章: 8'36"
第3楽章: 2'49"
第4楽章: 3'16"
第5楽章: 7'12" 
恣意的なテンポ操作が不自然極まりなく、作品の意図を適正に伝えるどころか、演奏の意図自体も不明な仕上がりになっている。決して技術的に傑出した演奏ではないが、響きそのものはそれほど不満なく聴けるだけに、もったいない。
G. Rozhdestvensky/USSR Ministry of Culture Symphony Orchestra
第1楽章: 5'05"
第2楽章: 7'03"
第3楽章: 2'51"
第4楽章: 4'07"
第5楽章: 6'40" 
全曲を貫く猛烈なテンションと、溢れんばかりの表現意欲が凄絶ですらあり、細部まで血の通った彫りの深い音楽となっている。奇数楽章に聴かれる狂乱の躁状態と、偶数楽章の深遠な慟哭との対照が実に見事である。このコンビならではの荒っぽさはあるが、それすらも作品の本質であるかのように聴こえてしまうほどの、大変魅力的な名演である。
G. Rozhdestvensky/USSR Ministry of Culture Symphony Orchestra
第1楽章: 5'13"
第2楽章: 7'33"
第3〜5楽章: 13'44" 
技術的には巧いのか下手なのかよく分からない不思議な演奏だが、ただ粗いだけではない独特の魅力を持った名演。細部に対する拘りも面白いが、何よりも全体を貫く生き生きとした躍動感が素晴らしい。殊に第5楽章の解放感は格別。ロジデーストヴェンスキイの美質が十分に発揮された演奏といえるだろう。
M. Sargent/London Symphony Orchestra
第1楽章: 5'54"
第2楽章: 6'50"
第3楽章: 3'24"
第4楽章: 2'55"
第5楽章: 6'24" 
退屈な演奏。ことさらに貶める程ではないが、敢えて聴くべき要素は全くない。
M. Shostakovich/Prague Symphony Orchestra
第1楽章: 5'19"
第2楽章: 6'47"
第3楽章: 3'13"
第4楽章: 3'20"
第5楽章: 6'46" 
随所で危なっかしい。が、マクシームらしい颯爽とした勢いの良さが好感触。両端楽章が特に格好良い。ただし、第3楽章は鈍重に過ぎる。
L. Slovák/Slovak Philharmonic Orchestra
時間不詳
ソツなくまとめあげられた、無難な演奏。残念ながらオーケストラの技術があまり高くないために、然るべき響きや効果が十分に引き出されているとは言い難い。音楽の流れ自体はスマートなもので、ロシア色を前面に押し出さない万人受けしそうなもの。
L. Slovák/Czech-Slovak Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 5'14"
第2楽章: 7'10"
第3楽章: 3'09"
第4楽章: 3'08"
第5楽章: 6'40" 
安全運転に終始した演奏。テンポ的には決して弛緩している訳ではないが、緊張感やメリハリには欠ける。こういう演奏を純音楽的な解釈として歓迎する向きもあろうが、個人的には物足りなさしか感じられない。
G. Solti/Vienna Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'15"
第2楽章: 5'49"
第3楽章: 2'43"
第4楽章: 2'42"
第5楽章: 6'41" 
名演。曲に込められた裏の意味などを深読みするのではなく、ひたすら客観的に音を積み上げたことが結果として成功している。ショルティの強引な指揮はウィーン・フィルの美質を奪い去り、自己の美学を徹底して押し付けているのだが、時折聴こえる独特の音色と節回しはウィーン・フィルならではのもの。ショルティ流の機能美を再現しながらも自分達の流儀を守り通そうとする火花の散り合いが、聴き手の興奮を誘う。まるでショルティに犯されているかのようなウィーン・フィルの演奏は、図らずもスターリン体制下で苦悩するショスタコーヴィチの姿をも描き出しているようにも聴こえる。期せずしてこの曲の本質を抉り出した演奏と言えよう。
G. Solti/Berlin Philharmonic Orchestra
第1楽章: 5'22"
第2楽章: 5'55"
第3楽章: 2'48"
第4楽章: 2'49"
第5楽章: 6'26" 
ショルティの基本的な解釈に違いはない。ただ、ここではオーケストラと指揮者のどちらに責任があるかはわからないが、何ともノリの悪い演奏に仕上がっている。緊張感や推進力といった部分だけではなく、技術的にも決して完璧とは言い難い。
G. Solti/Solti Orchestral Project at Carnegiehall
第1楽章: 5'20"
第2楽章: 5'57"
第3楽章: 2'38"
第4楽章: 2'50"
第5楽章: 6'41" 
ショルティの解釈は、どの演奏でも基本的に同じ。ベテランのオケマン達を首席において、その他は若い音楽家達を中心に結成された教育目的のオーケストラを相手にしても、相変わらずの揺るぎない解釈を披露している。ショルティとこの曲の相性は非常に良く、この臨時編成のオーケストラも立派な機能性を持っているので、(ライヴ録音にもかかわらず)十分水準に達した演奏だと評価できる。しかしながら音楽表現の力量に未熟さが感じられ、緩徐楽章では著しい不満が残る他、速い楽章においても一本調子になるのは否めない。なお、このディスクには特典ヴィデオがついてきており、この曲のリハーサル風景を中心に編集されていて大変面白い。
G. Solti/Bavarian Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 5'24"
第2楽章: 5'45"
第3楽章: 2'37"
第4楽章: 2'01"
第5楽章: 6'30" 
3楽章などにショルティらしい厳しさが認められるが、全体的に曲に対する違和感を持ちながら演奏している感じが強い。2楽章や4楽章では、音が無意味に羅列されているだけの印象を受ける。
V. Spivakov/Russian National Orchestra
第1楽章: 5'32"
第2楽章: 6'57"
第3楽章: 3'01"
第4楽章: 3'51"
第5楽章: 7'34" 
隅々まで丁寧に作り上げられ、磨き上げられた完成度の高い秀演。スケールの大きな音楽も特筆に価する。文学的なこだわりや思い入れはなく、極めて純音楽的な解釈で仕上げられているのも、一種の潔さを感じる。妙な雑念を交えることなく、音楽の魅力を味わうには最適な仕上がりと言えるだろう。
W. Susskind/Cincinnati Symphony Orchestra
第1楽章: 5'20"
第2楽章: 7'00"
第3楽章: 2'51"
第4楽章: 3'16"
第5楽章: 6'40" 
全体に緊張感がなく、退屈な演奏。スピード感にも不足している。
E. Svetlanov/USSR State Symphony Orchestra
第1楽章: 4'36"
第2楽章: 7'45"
第3〜5楽章: 12'46" 
第1楽章の超快速テンポに驚かされるが、緩徐楽章は適切なテンポ。徹頭徹尾ソヴィエト的な重厚さが特徴的な演奏だが、このコンビの一つの極致を示す引き締まったアンサンブルと高い技量が素晴らしい。機能性を生かして難パッセージを淀みなく突き進んでいくスヴェトラーノフの解釈はこの曲の本質に合致しており、理想的な演奏に仕上がっている。
Y. Temirkanov/St. Petersburg Philharmonic Orchestra
第1楽章: 4'36"
第2楽章: 7'37"
第3楽章: 2'33"
第4楽章: 4'06"
第5楽章: 6'16" 
全体に早目のテンポで押してくるが、響きは意外なほど洗練されている。全体の造形も模範的なもので、しっかりと構成されているために見通しが良い演奏に仕上がっている。ところどころにもったいぶった表現はあるものの、基本的にはスマートな演奏。個人的にはもっとローカル色が前面に出た演奏が好みだが、これはこれで悪くない。
K. Tennstedt/NDR Symphony Orchestra, Hamburg
第1楽章: 5'13"
第2楽章: 8'56"
第3楽章: 2'48"
第4楽章: 2'44"
第5楽章: 5'38" 
ショスタコーヴィチというよりは、マーラーを強く感じさせる演奏。テンポや基本的な解釈はごく妥当なものなのだが、ドイツのオーケストラであることが影響しているのか、ちょっとした表情や響きに違和感を感じる。ライヴ特有の熱気に満ちてはいるが、仕上がりは雑である。テンシュテットの美質はあまり感じられない。
A. Titov/St. Petersburg Symphony Orchestra
第1楽章: 5'05"
第2楽章: 7'01"
第3楽章: 2'56"
第4楽章: 3'08"
第5楽章: 6'18" 
ごく普通の解釈で、余計なことをせずに、それでいて素直な高揚感のある気持ちの良い演奏である。技術面ではもう少しの洗練が欲しいところ。
渡邉曉雄/日本フィルハーモニー交響楽団
第1楽章: 5'27"
第2楽章: 6'49"
第3楽章: 3'07"
第4楽章: 3'20"
第5楽章: 6'24" 
ライヴということもあるのだろうが、オーケストラの技術、特に音程の悪さが気になる。決め所がしっかりと決まらないために、どちらかといえば横の流れを主体とした指揮の物足りなさがより一層強められてしまう。終楽章コーダの強奏はいかにも取って付けたような感じで、意味が感じられない。
W. Weller/L'Orchestre de la Suisse Romande
時間不詳
手堅くまとめられた、落ち着きのある演奏。オーケストラが無理なく伸び伸びと歌っているのが大変気持ちよい。明るい雰囲気が素直に前面に押し出され、品のある仕上がりになっている。ただ、技術的には少々危なっかしい部分もあるのが惜しい。
H. Wolff/Radio-Sinfonie-Orchester Frankfurt
第1楽章: 5'26"
第2楽章: 9'15"
第3楽章: 2'53"
第4楽章: 3'19"
第5楽章: 6'06" 
オーケストラの透明な響きには現代的な趣きがあり、この作品によく合っている。軽量級ではあるが、ごく標準的な解釈といえるだろう。
G. Yudin/USSR Symphony Orchestra
Total Time: 25'08" 
どちらかといえばどっしりとしたテンポで始められる第1楽章は、にもかかわらずアンサンブルがバラバラであることに拍子抜けする。第4楽章のファゴットの名技と深い音楽など素晴らしい箇所もあるだけにもったいない。

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Last Modified 2017.02.28

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