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交響曲第1番 ヘ短調 作品10

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指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
AHRANOVICH, YuriMoscow Radio Symphony Orchestra1971AngelSR-40192LP*****
ANCERL, KarelCzech Philharmonic Orchestra1964SupraphonCOCO-75321
*****
ASHKENAZY, VladimirRoyal Philharmonic Orchestra1988LondonPOCL-1006
*****
BARSHAI, RudolfVancouver Symphony Orchestra
CBCSM5074LP****
BARSHAI, RudolfWDR Sinfonieorchester1994Brilliant6324Brilliant-8128*****
BEDFORD, SteuartEnglish Chamber Orchestra1990Collins11922
****
BERNSTEIN, LeonardNew York Philharmonic1971SONYSMK 47614
*****
BERNSTEIN, LeonardChicago Symphony Orchestra1988DG427 632-2Live(June)*****
BOREYKO, AndreyBundesjugendorchester2002Ars MusiciAMP 5116-2
****
BOREYKO, AndreyRadio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR2011hänsslerCD 93.303Live (24-25 Mar.)*****
CAETANI, OlegOrchestra Sinfonica di Milano Giuseppe Verdi2004Arts47706-8SACD, Live(March)****
CELIBIDACHE, SergiuDanish Radio Symphony Orchestra1973OriginalsSH 863Live*****
CELIBIDACHE, SergiuMünich Philharmonic Orchestra1994EMI7243 5 57855 2 7Live(2 & 3 June)****
DUTOIT, CharlesOrchestre Symphonique de Montréal1992LondonPOCL-1433
*****
FEDOSEEV, VladimirMoscow Radio Symphony Orchestra1992MUSICA780003-2
****
FEDOSEEV, VladimirMoscow Radio Symphony Orchestra1996CANYONPCCL-00351
****
FEDOSEEV, VladimirTchaikovsky Symphony Orchestra of Moscow Radio2004ReliefCR991077Live(21 Aug.)*****
GERGIEV, ValeryMariinsky Orchestra2008MariinskyMAR0502SACD*****
GOLSCHMANN, VladimirSt. Louis Symphony Orchestra
ColumbiaML 5152LP****
HAITINK, BernardLondon Philharmonic Orchestra1981LondonPOCL-9255/66
*****
HORENSTEIN, JaschaRoyal Philharmonic Orchestra1970Carlton15656 91542Live(18 July)*****
HORVAT, MilanZagreber Philharmoniec.1965Philips835 194LP****
INBAL, EliahuWiener Symphoniker1992DenonCOCO-78948
****
JANSONS, MarisBBC Welsh Symphony Orchestra1986BBCREN 637 XLP. BBC-ZCN 637X(MT)****
JANSONS, MarissBerliner Philharmoniker1994EMI7243 5 55361 2 9
*****
JÄRVI, NeemeScottish National Orchestra1984ChandosCHAN 8411
****
JUROWSKI, VladimirRussian National Orchestra2004PentaTone ClassicsPTC 5186 068SACD****
KEGEL, HerbertRundfunk Sinfonie Orchester Leipzig1963edel01842CCCEterna-0031702BC, edel-0002332CCC*****
KEMPE, RudolfBBC Symphony Orchestra1965BBCBBCL 4188-2Live(29 May)*****
KITAENKO, DmitriGürzenich-Orchester Köln2004Capriccio71 029SACD, Live(3-7 July)*****
KONDRASHIN, KirilBolshoi Theatre Orchestrac.1951OmegaOCD 1031
****
KONDRASHIN, KirilMoscow Philharmonic Symphony Orchestra1972VictorVICC-40094/103Melodiya-MEL CD 10 01065*****
KURTZ, EfremPhilharmonia Orchestra1957EMI0777 7 67729 2 9EMI-7243 5 73518 2 9****
LEVINE, GilbertCracow Philharmonic Orchestra1989ArabesqueZ6610
***
LÓPEZ-COBOS, JesúsCincinnati Symphony Orchestra2000TelarcCD-80572
****
MARKÉVITCH, IgorOrchestre National de la Radiodiffusion Française1955EMI7243 5 69212 2 1
*****
MARKÉVITCH, IgorUSSR Symphony Orchestra1960DanteLYS 576-577Live(28 Feb.)*****
MARTINON, JeanLondon Symphony Orchestra1958LondonKICC 8164
****
MASUR, KurtLondon Philharmonic Orchestra2004London Philharmonic OrchestraLPO-0001Live(31 Jan. - 3 Feb.)****
MATACIC, Lovro vonNHK Symphony Orchestra1969AltusALT129Live(20 May)****
MITCHELL, HowardNational Symphony Orchestra of Washington, D.C.
MCAMCAD2-9823A
****
MUND, UweDas Städtische Orchester Gelsenkirchen
Stadt GelsenkirchenF 666 493-4LP****
ORMANDY, EugenePhiladelphia Orchestra1959SonySBK 62 642
*****
PÉREZ, Victor PabloOrquesta Sinfónica de Tenerife1990Arte Nova74321 27806 2
****
RATTLE, SimonBerliner Philharmoniker2005EMI0946 3 58077 2 1Live(15-17 June)*****
RECK, Stefan AntonGustav Mahler Jugendorchester2000edition zeitklangez-70005Live(4 Nov.)****
RODZINSKI, ArturCleveland Symphony Orchestra1941DanteLYS 139
****
ROSTROPOVICH, MstislavNational Symphony Orchestra1993Teldec4509-90849-2
****
ROWICKI, WitoldWiener Symphoniker1961Philips446 571-2
****
ROZHDESTVENSKY, GennadyUSSR State Symphony Orchestra1962YedangYCC-0098Live(23 May)****
ROZHDESTVENSKY, GennadyUSSR State Symphony Orchestra1976Brilliant9019Live(20 Nov.)****
ROZHDESTVENSKY, GennadyUSSR Ministry of Culture State Symphony Orchestra1983VictorVICC-40001/11Melodiya-MCD 008(from 1st mov.)*****
SANDERLING, KurtBerliner Sinfonie-Orchester1983Deutsche Schallplatten25TC-290
*****
SHOSTAKOVICH, MaximPrague Symphony Orchestra1999SupraphonSU 3890-2Live(30 Nov. and 1 Dec.)****
SILVESTRI, ConstantinState Radio Orchestra1951MonitorMCS 2077LP****
SKROWACZEWSKI, StanislawHallé Orchestra1996HalléCD HLL 7506Live(1 Nov.)*****
SLOVÁK, LadislavCzecho-Slovak Radio Symphony Orchestra1986Naxos8.550623
****
SMITH, Lawrence LeightonMoscow Philharmonic Orchestra1986Sheffield LabCD-26
****
SOLTI, GeorgRoyal Concertgebouw Orchestra1991Decca436 469-2Live(18, 19, 21 Sept.)*****
STOKOWSKI, LeopoldPhiladelphia Orchestra1933PearlGEMM CDS 9044
****
STOKOWSKI, LeopoldSymphony of the Air1958EMIZDMB 5 65427 2 3
****
SUSSKIND, WalterNational Youth Orchestra of Great Britain1957PyeCCL 30105LP, Live.***
SUSSKIND, WalterCincinnati Symphony Orchestra1979VOXBOXCDX 5139
***
SVETLANOV, EvgeniUSSR Symphony Orchestra1968Russian DiscRD CD 11 188Live(30 Dec.), Melodiya-33 C 70-14549-58(LP, 1st mov. excerpts.)****
TEMIRKANOV, YuriUSSR State Symphony Orchestra1966Brilliant8818Live(Dec.)*****
TEMIRKANOV, YuriSt. Petersburg Philharmonic Orchestra1996RCA09026 68844 2
****
TOSCANINI, ArturoNBC Symphony Orchestra1944RCA09026-60323-2NBC broadcast(12 Mar.)***
WELLER, WalterL'Orchestre de la Suisse Romande1972DeccaSXL 6563LP****
YUDIN, GavriilUSSR Symphony Orchestra1980MelodiyaC10 30485 002LP, Live(1 Feb.)****

Y. Ahranovich/Moscow Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 8'19"
第2楽章: 4'30"
第3&4楽章: 18'10" 
典型的なロシアの響きに満ちた佳演。ショスタコーヴィチの初期作品というよりは、むしろロシア交響曲の系譜に連なる作品として捉えられているようだが、こうした柄の大きな歌い回しも悪くはない。堅実なアンサンブルと、管楽器の濃い色が魅力的な演奏である。
K. Ancerl/Czech Philharmonic Orchestra
第1楽章: 7'35"
第2楽章: 4'50"
第3楽章: 9'00"
第4楽章: 8'55" 
この曲の内容を全て引き出した、名演。ショスタコーヴィチがロシア交響楽の伝統やワーグナーから受けた影響をはっきりと示しつつも、ショスタコーヴィチの個性を見事に提示し、さらに交響曲としての造形が完璧になされている。オーケストラも技術的には完璧とまでは言えないものの、魅力溢れる音色で丁寧な演奏をしており大変素晴らしい。良い意味でこの曲を等身大に描き出した、必聴の演奏といえよう。
V. Ashkenazy/Royal Philharmonic Orchestra
第1楽章: 8'06"
第2楽章: 4'31"
第3楽章: 9'57"
第4楽章: 9'23" 
しなやかでスマートな、いわゆる中庸な演奏。しかしながら聴くべき内容がない訳ではなく、むしろ自然に曲の内容を受け入れさせてしまうような魅力を持っている。アクの強さや個性といったものには欠けるが、素直に曲を味わうには最適な演奏だろう。
R. Barshai/Vancouver Symphony Orchestra
第1楽章: 8'14"
第2楽章: 4'38"
第3楽章: 8'17"
第4楽章: 9'12" 
こじんまりとまとまった演奏。可もなく不可もなくといった感じ。オーケストラの表現力はあまりない。
R. Barshai/WDR Sinfonieorchester
第1楽章: 8'10"
第2楽章: 4'45"
第3楽章: 7'43"
第4楽章: 8'38" 
覇気に満ちた引き締まった音楽の流れが心地よい。オーケストラは、技術的には音程もアンサンブルも少々雑然としているが、音楽的にはきちんと整理されていてバルシャイの手堅い職人的な手腕を窺わせる。過剰に劇的な装飾を施している部分は皆無で、むしろあっさりとしているくらいだが、それがこの作品にはふさわしい。
S. Bedford/English Chamber Orchestra
第1楽章: 8'33"
第2楽章: 4'43"
第3楽章: 9'21"
第4楽章: 9'06" 
無難な演奏。整然とまとめられているので、安心して聴くことはできる。もっとも、それ以上何か突き抜けたものは感じられないが。
L. Bernstein/New York Philharmonic
第1楽章: 8'23"
第2楽章: 4'35"
第3楽章: 9'42"
第4楽章: 10'37" 
若きショスタコーヴィチが受けた様々な影響を、丁寧に解き明かしてくれるような解釈。それでいてきびきびとして覇気に満ちた演奏が、ショスタコーヴィチ独特の魅力を伝えている。ロシア風のアクの強さはなく、ワーグナーを意識させるような壮麗さが前面に出ているものの、作品の姿を真正に描き出しているといえるだろう。
L. Bernstein/Chicago Symphony Orchestra
第1楽章: 8'54"
第2楽章: 4'46"
第3楽章: 10'19"
第4楽章: 10'37" 
オーケストラの卓越した機能を使いこなした、巨大な演奏。深い曲理解に基づいた解釈は強い説得力を持っている。ただ、この若書きの曲本来の持ち味はあまり感じられず、バーンスタインの体臭がより強く押し出されているところで好き嫌いは分かれるだろう。
A. Boreyko/Bundesjugendorchester
第1楽章: 8'28"
第2楽章: 4'21"
第3楽章: 8'51"
第4楽章: 9'08" 
ユースオーケストラとはいえ、技術的には申し分のない出来。使用楽器の問題か、全体に痩せた音色がするのは残念。颯爽とした音楽はこの作品にふさわしい。
A. Boreyko/Radio-Sinfonieorchester Stuttgart des SWR
第1楽章: 8'53"
第2楽章: 4'29"
第3楽章: 9'47"
第4楽章: 10'20" 
丁寧かつ流麗で、バランスのとれた優れた演奏。明晰かつ流麗な音楽が心地よい。リズムの面白さ、旋律の美しさが手堅くも自然に表出されている。最後の最後で少しコントロールが利かなくなっているのが惜しいが、ライヴ録音としては許容範囲内。
O. Caetani/Orchestra Sinfonica di Milano Giuseppe Verdi
第1楽章: 7'38"
第2楽章: 4'01"
第3楽章: 7'15"
第4楽章: 8'53" 
颯爽としたテンポの若々しい演奏。明るめの音色で華やかに盛り上がる……が、ロシア情緒が希薄なせいか、あっさりとしていてあまり印象に残らない。
S. Celibidache/Danish Radio Symphony Orchestra
時間不詳
録音も悪いし、オーケストラも決して巧くはない。しかし、それを超えて訴えかけてくる音楽の力が凄い。覇気に満ちた緊張感とスケールの大きさが尋常ではない。リズムへの拘りも的を得たもので、チェリビダッケの曲に対する相性の良さを伺わせる。各楽器の音色の生かし方も模範的。
S. Celibidache/Münich Philharmonic Orchestra
第1楽章: 9'20"
第2楽章: 5'21"
第3楽章: 10'33"
第4楽章: 10'52" 
異様なまでに広大なスケール感と繊細で静謐感あふれる響きは、いかにもチェリビダッケならではの音楽だが、ショスタコーヴィチではなく何か全く別の音楽を聴いているような錯覚に襲われることも事実。終演後の間の抜けたブラボーは感心しない。
C. Dutoit/Orchestre Symphonique de Montréal
第1楽章: 8'22"
第2楽章: 4'36"
第3楽章: 9'07"
第4楽章: 9'26" 
すみずみまで丁寧に磨き込まれた美演。奇を衒うような部分は皆無で、良い意味での模範的な演奏に仕上がっている。聴き手に新しい発見をさせるというよりは、この曲のあるべき姿を素直かつ完璧に提示している。オーケストラの技術も極上で、全く破綻というものがない。最上級の職人芸を聴くことができる。
V. Fedoseev/Moscow Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 8'05"
第2楽章: 5'07"
第3楽章: 8'59"
第4楽章: 8'29" 
オーケストラの能力が十分に発揮された好演。フェドセーエフの快速テンポは、この曲には大変ふさわしい。第2楽章の最後など、いかにも、といった感じだが、好みは分かれるかもしれない。しかし、この指揮者の要求に十全に応えつつも、個性たっぷりの響きを聴かせる辺り、やはり並のオーケストラではない。
V. Fedoseev/Moscow Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 8'11"
第2楽章: 4'55"
第3楽章: 8'47"
第4楽章: 10'21" 
1992年盤と基本的に同じ解釈である。ただし、終楽章のテンポに象徴されるように、弱奏部の描写の繊細さが増している。そのために全体に格調高くスケールの大きな音楽になっているが、良くも悪くもこの曲が持っている若々しい素朴さのようなものが犠牲になっている。ただ、第3楽章と第4楽章の繋ぎの部分の美しさはこの上ない。録音も良く、各楽器の美しい音色を十二分に楽しむことができる。
V. Fedoseev/Tchaikovsky Symphony Orchestra of Moscow Radio
第1楽章: 8'33"
第2楽章: 4'59"
第3楽章: 8'57"
第4楽章: 9'41" 
オーケストラの高い技量に支えられた、隅々まで磨きぬかれた響きの美しさは、この演奏の最大の魅力だろう。力みの一切ない甘さすら感じさせる歌と立派な壮麗さは他に類がなく、聴き手によっては違和感を持つかもしれないほど。ただ、少々甘口に過ぎるところが、僕の好みではない。
V. Gergiev/Mariinsky Orchestra
第1楽章: 8'52"
第2楽章: 4'40"
第3楽章: 8'45"
第4楽章: 9'35" 
しなやかに流れつつも彫りの深い表現力を持った、いかにもゲールギエフらしい快演である。妙な小細工を排した正攻法で推進力のある音楽作りが、作品の美質を十分に描き出している。オーケストラも非常に巧く、いわゆる“スタンダード”となり得る演奏だろう。
V. Golschmann/St. Louis Symphony Orchestra
時間不詳
技術的に垢抜けてはいないものの、雰囲気をよく伝えるアクの響きと勢いに満ちた音楽の流れが大変立派。演奏スタイルも録音も古いが、無視してしまうには惜しい佳演である。
B. Haitink/London Philharmonic Orchestra
第1楽章: 8'11"
第2楽章: 5'03"
第3楽章: 8'45"
第4楽章: 9'15" 
過不足のない、極めてオーソドックスな秀演。オーケストラに若干垢抜けないところが感じられるのが残念だが、演奏に不満を感じるような部分は皆無といって良い。現在は機能的に優れた同種の演奏が他にもあるが、最初にこのような演奏を残したことは十分に評価されていいだろう。
J. Horenstein/Royal Philharmonic Orchestra
第1楽章: 9'08"
第2楽章: 4'43"
第3楽章: 8'38"
第4楽章: 9'41" 
ライヴ録音の故か前半はあまり冴えないが、第3楽章以降は熱気のこもった、それでいて冷ややかな感触を持つ快演。スコアを明晰に音化している感じで、音楽が燃えていても常に見通しの良さが感じられるところが個性的。特に和声の美しさにはっとさせられることが多い。リズムの面白さはそれほどでもない。
M. Horvat/Zagreber Philharmonie
時間不詳
激しい勢いと気迫に満ちた熱い演奏。いわゆる“爆演”の部類に入るだろう。オーケストラは音程など技術面に不安定な部分があるものの、指揮者の意図を十分に再現した好演と言うことができる。
E. Inbal/Wiener Symphoniker
第1楽章: 9'00"
第2楽章: 4'50"
第3楽章: 9'15"
第4楽章: 9'56" 
分析的で、余分なぜい肉を削ぎ取ったような演奏。オーケストラの響きに柔らかさと若干の野暮ったさはあるものの、全体的には知的でスマートな仕上がりになっている。特に和声の扱いが明解で、その響きを改めて認識させられる部分も多い。この曲に若々しい情熱を求める向きには物足りないだろうが、個性的で興味深い演奏ではある。
M. Jansons/BBC Welsh Symphony Orchestra
時間不詳
雰囲気はよく出ている。テンポも常識的なもので、流して聴く分には取り立てて不満はない。ただ、オーケストラの技量がそれほど高くないために、例えば第3楽章などで表現力の低さが気になるのが残念。ところどころで音程も気になる。
M. Jansons/Berliner Philharmoniker
第1楽章: 8'20"
第2楽章: 4'56"
第3楽章: 9'08"
第4楽章: 9'32" 
オーケストラの高い機能が遺憾なく発揮されている。ヤンソンスの指揮は確かに外面的に過ぎると批判もできようが、この曲の場合には特に不満には感じられない。むしろ、手堅く整えられた演奏が曲の持つ造形の確かさを再認識させてくれる。ただし、響きは完全にドイツのもの。ロシアの土臭さを求める向きには欲求不満が残るかもしれない。この曲に限っていえば、特に問題ないと思うが。
N. Järvi/Scottish National Orchestra
第1楽章: 8'40"
第2楽章: 4'50"
第3楽章: 9'08"
第4楽章: 10'55" 
ソツなくまとめられた佳演。全てにおいて模範的な仕上げがなされており、この曲を知らない聴き手にも安心して薦められる。だが、何度も繰り返して聴くには退屈な部分が多い。曲に対する思い入れの問題であろうか?いずれにしても、このコンビにしてはやや不出来な部類に入る演奏だろう。
V. Jurowski/Russian National Orchestra
第1楽章: 8'38"
第2楽章: 5'16"
第3楽章: 9'54"
第4楽章: 10'19" 
端正な音楽作りに好感が持てる。内面に熱気を孕んだ洗練された音楽の流れはなかなかのものだが、全体に研ぎ澄まされた緊張感が感じられず、結果として淡々とした印象しか残らないのが惜しい。
H. Kegel/Rundfunk Sinfonie Orchester Leipzig
第1楽章: 8'21"
第2楽章: 4'26"
第3楽章: 8'01"
第4楽章: 8'48" 
リズム構造が完璧に把握されているために、音楽が一瞬たりとも弛緩することがない。楽器間のバランスも緻密に設計されていて、背筋が凍るような和声の美しさに驚かされる瞬間も多々ある。決して派手なところはないのだが、単に誠実なだけにとどまらない戦慄を覚える名演。ショスタコーヴィチの若さを暴き出すところが多いが、それがマイナスになっていないところに、ケーゲルの非凡な手腕を見ることができる。
R. Kempe/BBC Symphony Orchestra
第1楽章: 8'03"
第2楽章: 4'14"
第3楽章: 8'08"
第4楽章: 9'18" 
引き締まった造形美を漂わせつつも、味わいの濃い歌をしっかりと聴かせてくれる。華やかな金管楽器の響きは、まさにドイツ流儀だが、楽曲から浮き上がることなく意味深い響きとなっていることに感心する。
D. Kitaenko/Gürzenich-Orchester Köln
第1楽章: 8'43"
第2楽章: 5'10"
第3楽章: 10'13"
第4楽章: 10'33" 
冒頭から、磨きぬかれた響きと確信に満ちた音楽の流れに感心する。録音の良さもあるのだろうが、それにしてもオーケストラの音色が美しい。この水準になると、ロシア臭の有無は全く気にならないどころか、むしろこの作品にはこの音が相応しいように感じられる。技術的には完璧とまでは言えないが、奇を衒うことなく着実に展開される音楽は十分に説得力を持っている。少々粘着質なキタエンコの歌いまわしは、あまり僕の好みではないが。
K. Kondrashin/Bolshoi Theatre Orchestra
第1楽章: 9'20"
第2楽章: 4'27"
第3楽章: 8'23"
第4楽章: 9'03" 
コンドラシンの指揮は、古き良き時代のロシアン・サウンドが充満しているオーケストラをしっかりとまとめあげ、落ち着いた足取りながらも丹念に楽曲を描き出している。やや古さを感じさせるものの非常に充実した音楽ではあるが、残念なことに録音が悪すぎる。
K. Kondrashin/Moscow Philharmonic Symphony Orchestra
第1楽章: 8'45"
第2楽章: 4'40"
第3&4楽章: 18'36" 
この作品の規範となる演奏。確かにこのコンビ特有の荒さが気にならなくもないが、基本的に奇を衒うことなくロシア流儀の音でスコアを忠実に再現していることの魅力は筆舌に尽くし難い。より個性的な演奏や一層精度の高い演奏は他にあるが、最もオーソドックスな演奏ということになるとこの演奏が筆頭に挙げられよう。
E. Kurtz/Philharmonia Orchestra
第1楽章: 7'50"
第2楽章: 4'20"
第3楽章: 7'16"
第4楽章: 8'30" 
よく整った、きれいな演奏。端正な解釈が好ましいし、オーケストラの技術も模範的。ただ、若き作曲者の瑞々しさを伝えるには、やや老けた印象が強い。好みの問題だろうが、僕には物足りない。
G. Levine/Cracow Philharmonic Orchestra
第1楽章: 9'24"
第2楽章: 4'19"
第3楽章: 9'49"
第4楽章: 12'10" 
遅めのテンポに意味が感じられない。リズム感が犠牲になっている上に、ニュアンスに乏しい音色が更に魅力を損なっている。
J. López-Cobos/Cincinnati Symphony Orchestra
第1楽章: 8'29"
第2楽章: 4'41"
第3楽章: 9'12"
第4楽章: 9'51" 
整然とソツなくまとめられた耳に優しい演奏。技術的にも申し分なく、優秀な録音と相まって実に聴きやすい。だが、表面的な音楽に終始し、内から突き上げてくるものはほとんど感じられないのが残念。
I. Markévitch/Orchestre National de la Radiodiffusion Française
第1楽章: 7'50"
第2楽章: 3'44"
第3楽章: 7'47"
第4楽章: 9'16" 
早目のテンポでグイグイと進む引き締まった音楽は、マルケヴィチならではのもの。オーケストラも模範的な出来で、優れた演奏に仕上がっている。ただ、ソヴィエト国立響とのライヴ録音に比べると、音楽の燃焼度に物足りなさが残る。
I. Markévitch/USSR Symphony Orchestra
第1楽章: 8'13"
第2楽章: 3'57"
第3楽章: 7'55"
第4楽章: 9'30" 
引き締まったリズム、見通しの良い造型力、いずれもマルケヴィチの美質が最大限に発揮された名演。加えて、存分に鳴り切ったアクの強いオーケストラが非常に魅力的。録音状態があまり優れないのが残念だが、この作品の魅力が余すところなく表現されている。
J. Martinon/London Symphony Orchestra
第1楽章: 8'41"
第2楽章: 4'44"
第3楽章: 8'41"
第4楽章: 9'10" 
どこか気取ったような、生ぬるい木管楽器の音色に不満が残る。全体に端正かつ美しくまとめられてはいるのだが、ショスタコーヴィチの持つ鋭さに不足し、違う作曲家の作品を聴いているような錯覚に襲われる。ワーグナーの影響が強い後半の楽章はそれなり良いが、前半が特に物足りない。
K. Masur/London Philharmonic Orchestra
第1楽章: 8'26"
第2楽章: 5'06"
第3楽章: 7'22"
第4楽章: 9'23" 
オーケストラの影響なのか、ややおとなしい演奏である。若々しくも落ち着いた抒情に満ちていて、どこか格調の高さを感じさせる。若書きだからというわけではないが、もう少し表現意欲が漲っていても良いような気もする。
L. v. Matacic/NHK Symphony Orchestra
第1楽章: 9'12"
第2楽章: 5'32"
第3楽章: 9'29"
第4楽章: 10'00" 
正統的でありながらも剛毅な男らしさに満ちたなかなかの佳演。適切なテンポで、節度のある調和のとれた響きが繰り広げられる。第4楽章などの弱奏部では絶妙の響きも引き出していて、マタチッチの凄さを再認識させられる。ただ、オーケストラは技術的にやや苦しい。
H. Mitchell/National Symphony Orchestra of Washington, D.C.
第1楽章: 8'48"
第2楽章: 4'11"
第3楽章: 8'21"
第4楽章: 10'12" 
出だしは精彩のないテンポで心配させられるが、主部に入ってからは模範的なきびきびとした音楽となる。管楽器や打楽器の強奏も効いており、オーケストラの技術の割りには健闘しているが、録音の古さも含めて、現在あえてこの演奏を取り出すだけのセールス・ポイントには残念ながら欠ける。
U. Mund/Das Städtische Orchester Gelsenkirchen
時間不詳
地味ながらも堅実な演奏に仕上がっている。ただ、独奏の技術的な水準には不満が残る。
E. Ormandy/Philadelphia Orchestra
第1楽章: 8'28"
第2楽章: 4'36"
第3楽章: 8'20"
第4楽章: 8'36" 
こってりとした美しさを湛えたオーケストラが素晴らしい。ロシアン・サウンドとは全く別のものだが、これほど豪奢な音色の魅力には抗うことができない。解釈も至極まともなもので、この作品がすぐに国際的な評価を得たことが理解できる。
V. P. Pérez/Orquesta Sinfónica de Tenerife
第1楽章: 8'34"
第2楽章: 4'33"
第3楽章: 10'01"
第4楽章: 9'08" 
可もなく不可もなく、といった感じの演奏。ロシア色は薄いが雰囲気は悪くない。第3楽章は弛緩した音楽だが、他の楽章はまあまあ。
S. Rattle/Berliner Philharmoniker
第1楽章: 8'41"
第2楽章: 4'51"
第3楽章: 9'16"
第4楽章: 9'07" 
ラトルらしい細部にこだわった表現が、BPOならではの古典的ながらも壮麗な響きで展開される様は、まさに貫禄の名演といえるだろう。熱気にも不足しない。このコンビが現在到達している境地を、最良の形で示している演奏である。
S. A. Reck/Gustav Mahler Jugendorchester
第1楽章: 8'17"
第2楽章: 4'49"
第3楽章: 10'09"
第4楽章: 11'29" 
細部まで丁寧に磨き挙げられたなかなかの好演。マニエリスティックな指揮者の解釈と、非常にスマートで機能的なオーケストラの響きとがお互いの長所を絶妙に引き出している。音楽のスケール感や荒々しいまでの勢いといった部分には物足りなさもあるが、この爽やかな音楽は十分に魅力的である。
A. Rodzinski/Cleveland Symphony Orchestra
第1楽章: 8'11"
第2楽章: 4'11"
第3楽章: 7'50"
第4楽章: 9'46" 
引き締まった好演。わずかながらルバートをかける部分も見られるが、基本的に楽譜に忠実な演奏。録音は大変古いが、オーケストラが良い音を出していることはよく分かる。
M. Rostropovich/National Symphony Orchestra
第1楽章: 8'10"
第2楽章: 4'37"
第3楽章: 8'37"
第4楽章: 9'27" 
柄の大きな音楽づくりだが、やや大味。十分美しい仕上がりにはなっているが、旋律の歌わせ方に時々ぎこちなさも感じられるのが惜しい。第4楽章のティンパニはチューニング、音色、全て酷い。
W. Rowicki/Wiener Symphoniker
第1楽章: 8'10"
第2楽章: 4'41"
第3楽章: 9'44"
第4楽章: 9'57" 
時に荒々しいまでの勢いに満ちた、快演。表情は濃い目だが奇を衒った表現はなく、真摯にスコアに取り組んでいる姿勢に好感が持てる。音色の生かし方が良く、なかなか楽しむことができる。
G. Rozhdestvensky/USSR State Symphony Orchestra
第1楽章: 8'28"
第2楽章: 4'20"
第3楽章: 9'42"
第4楽章: 9'18" 
ロシアのローカル臭漂う、覇気に満ちた熱演。若きロジデーストヴェンスキイの指揮にはまだ細部の磨き上げが感じられないが、センスの良い表情付けと、勢いのある音楽の流れが素敵。オーケストラは滅法荒く、特に弦楽器の水準が低いために、全体に雑な印象は否めない。なお、この演奏はテミルカーノフ盤と同様に第3楽章と第4楽章との間の小太鼓のロールがカットされている。また、第1楽章中に音飛びがある。
G. Rozhdestvensky/USSR State Symphony Orchestra
第1楽章: 8'16"
第2楽章: 4'10"
第3楽章: 9'26"
第4楽章: 9'32" 
覇気に満ちた音楽の流れが心地よく、若干の荒さを感じさせる濃い目の表情が豊かな雰囲気を醸し出している。
G. Rozhdestvensky/USSR Ministry of Culture State Symphony Orchestra
第1楽章: 8'37"
第2楽章: 4'29"
第3&4楽章: 20'13" 
丁寧な譜読みが光る、地に足のついた名演。ちょっとした楽器バランスやアーティキュレーションの面白さばかりが耳についてしまいがちだが、鳴っている音楽そのものは王道を行っている。ロシア風のアクの強い音色も非常に効果的で、非常に充実した演奏に仕上がっている。
K. Sanderling/Berliner Sinfonie-Orchester
第1楽章: 8'40"
第2楽章: 5'00"
第3楽章: 8'29"
第4楽章: 9'40" 
スコアをよく読み込んだ、真摯な演奏。各楽器の生かし方が絶妙で、どちらかと言えば地味な響きにもかかわらず聴き手を飽きさせない。もちろん、交響曲としての造形も確かで、この曲のあるべき姿を的確に表出している。単に減点材料がないという以上の渋い魅力を持った名演。
M. Shostakovich/Prague Symphony Orchestra
第1楽章: 8'21"
第2楽章: 4'41"
第3楽章: 9'37"
第4楽章: 9'56" 
第1楽章の推進力は認めるが、特に第2楽章などではオーケストラが技術的についていってない。第3楽章の息の長いロマンティックな歌はなかなかだが、一方でリズムや音色の仕掛けは後退している。
C. Silvestri/State Radio Orchestra
時間不詳
残念ながら録音が悪いために細かいニュアンスは聴き取り辛いが、キビキビとした音楽の運びが、オーケストラのアクの強い音色に乗って魅力的だ。抒情的な部分も十分に歌い込まれており、一つの模範といえる演奏に仕上がっている。
S. Skrowaczewski/Hallé Orchestra
第1楽章: 8'02"
第2楽章: 4'47"
第3楽章: 9'17"
第4楽章: 9'39" 
流麗な音楽の運びと、思い切りの良い踏み込みとが絶妙のバランスで、作品の魅力を描き出している。完成度の高い秀演。
L. Slovák/Czecho-Slovak Radio Symphony Orchestra
第1楽章: 8'10"
第2楽章: 4'53"
第3楽章: 9'45"
第4楽章: 9'20" 
こじんまりとまとまった演奏。あまり巧くはないものの特別悪いという程でもないが、これといった魅力はない。
L. L. Smith/Moscow Philharmonic Orchestra
第1楽章: 8'22"
第2楽章: 5'12"
第3楽章: 10'11"
第4楽章: 10'40" 
ごく普通の演奏。可もなければ不可もない。アメリカ人の指揮者がソ連の曲をソ連のオーケストラで演奏するという一種の企画盤だが、互いに遠慮があるのか、あるいはコミュニケーションが不足したのか、いずれにしてもこれといった特徴はない。
G. Solti/Royal Concertgebouw Orchestra
第1楽章: 7'57"
第2楽章: 4'26"
第3楽章: 7'24"
第4楽章: 9'02" 
スケールの大きい、立派な演奏。この若書きの曲を、あたかも老成した大家の作品であるかのように描き出している。こうしたアプローチが逆に曲の魅力を損なっている部分もあるが、ショルティ独特の引き締まったテンポとリズムのおかげでショスタコーヴィチらしい雰囲気はよく出ている。個人的に違和感は残るが、もちろん悪くはない。オーケストラは極上の響き。
L. Stokowski/Philadelphia Orchestra
第1楽章: 9'34"
第2楽章: 4'21"
第3楽章: 9'49"
第4楽章: 10'37" 
この曲の世界初録音。旋律をよく歌わせた分かりやすい演奏。伝統的なロシアの交響曲として捉えられているようで、ショスタコーヴィチらしい神経質な響きや繊細な抒情といった趣きには乏しい。終楽章コーダで付加されたドラが炸裂する辺りが、いかにもストコーフスキイらしい。歴史的な価値はあるが、録音の質も悪いので一般的な鑑賞には向かないだろう。
L. Stokowski/Symphony of the Air
第1楽章: 9'26"
第2楽章: 4'06"
第3楽章: 8'58"
第4楽章: 11'07" 
特に凝ったことはしていないのだが、流麗な演奏に仕上がっている。終楽章が遅めだが、各楽章のテンポも妥当で聴きやすく、ストコーフスキイとこの曲との相性の良さを感じさせる。
W. Susskind/National Youth Orchestra of Great Britain
時間不詳
ごく平凡な演奏。録音も悪い。
W. Susskind/Cincinnati Symphony Orchestra
第1楽章: 8'50"
第2楽章: 4'37"
第3楽章: 10'04"
第4楽章: 8'18" 
特に破綻はないものの、何とも退屈な演奏。若き才能のきらめきが全く感じられない。
E. Svetlanov/USSR Symphony Orchestra
第1楽章: 7'57
第2楽章: 4'22"
第3楽章: 8'52"
第4楽章: 9'33" 
爆演。全ての楽器が力任せに音を出している。引き締まったテンポは素晴らしく、オーケストラの技術もしっかりとしているので、聴いて損をすることはないが、繊細な部分は全て厚化粧のロシアン・サウンドで塗り潰されており、この曲本来の魅力を堪能することはできない。
Y. Temirkanov/USSR State Symphony Orchestra
第1楽章: 8'31"
第2楽章: 4'29"
第3楽章: 8'40"
第4楽章: 9'40" 
気合いの入った燃焼度の高い音に生理的な快感を禁じえないが、知的な造形力の確かさも特筆に値する。表現はやや一面的に過ぎるような気もするが、若きショスタコーヴィチの筆先から迸った音符がそのまま鳴り響いているような音楽の奔流は、非常に魅力的。第3〜4楽章のアタッカは、後年のスタジオ録音とは異なって楽譜通り。
Y. Temirkanov/St. Petersburg Philharmonic Orchestra
第1楽章: 8'09"
第2楽章: 4'26"
第3楽章: 8'11"
第4楽章: 9'37" 
第3楽章と第4楽章との間の小太鼓のロールをカットした版を用いている。実際にこういう版が出版されている訳ではなく、生前にショスタコーヴィチ自身がテミルカーノフに語った言葉がこのカットの根拠だそうである。カット自体はそれほど気にならないが、ショスタコーヴィチの創作態度からすると、こうした措置は気に入らなかったのではないだろうか?テミルカーノフがショスタコーヴィチと親しかったことをアピールする宣伝工作以上の意味が感じられない。演奏は、特に楽器間のバランスに凝ったところを見せるものの、全体の流れや構成感に不足し、彼らとしては低調。サンクト・ペテルブルグ・フィルの魅力もほとんど感じられない。
A. Toscanini/NBC Symphony Orchestra
第1楽章: 7'37"
第2楽章: 4'20"
第3楽章: 7'12"
第4楽章: 7'42" 
あまりに性急で硬直したリズム感に閉口させられる。オーケストラも技術的についていけてない。響きもただひたすら攻撃的で、若きショスタコーヴィチの抒情性はみじんも感じられない。録音もかなり悪く、トスカニーニのファン以外には薦められない。
W. Weller/L'Orchestre de la Suisse Romande
時間不詳
とりたてて個性的な部分があるわけではないが、実に素直に気持ちよくまとめられた好演。決してオーケストラに無理をさせない手堅い解釈が、この作品にふさわしい。
G. Yudin/USSR Symphony Orchestra
第1楽章: 9'00"
第2楽章: 5'10"
第3&4楽章: 19'50" 
どこか野暮ったい節回しと推進力のあるテンポとのバランスが良く、魅力的な音楽に仕上がっている。ただ、オーケストラの技術的な精度が、ライヴ録音であることを考慮してもなお、満足できるような水準に達していない(もちろんこれは、1980年代のソヴィエト国立SOであることを前提とした話である)。弦楽器に厚みの感じられない録音の影響もあるだろうが、アンサンブルが不揃いである上に音程がどうにも落ち着かない。

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Last Modified 2017.02.28

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