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演奏者 | 録音年 | レーベル | 番号 | 備考 | 評価 | |
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ALEXANDER QUARTET (Zakarias Grafilo, Frederick Lifsitz, Paul Yarbrough, Sandy Wilson) | 2005 | Foghorn | CD1988 | |||
BEETHOVEN QUARTET (Dmitri Tsyganov, Vasili Shirinsky, Vadim Borisovsky, Sergei Shirinsky) | 1956 | Consonance | 81-3007 | Praga-PR 250 077, Melodiya-33 D 015785-86(LP) | ||
BORODIN QUARTET (Rostislav Dubinsky, Yaroslav Alexsandrov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1967 | Shinsekai | SMK-7525-9 | LP, Chandos-CHAN10064(4), Praga-PRD 250 331 | ||
BORODIN QUARTET (Mikhail Kopelman, Andrei Abramenkov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1981 | Victor | VICC-40018/23 | Live | ||
BRODSKY QUARTET (Michael Thomas, Ian Belton, Paul Cassidy, Jacqueline Thomas) | 1989 | Teldec | 9031-73108-2 | |||
QUATUOR DANEL (Marc Danel, Gilles Millet, Tony Nys, Guy Danel) | 2005 | Fuga Libera | FUG512 | |||
QUATUOR DEBUSSY (Christophe Collette, Anne Ménier, Vincent Deprecq, Yannick Callier) | 2002 | Arion | ARN 68596 | |||
DELIAN::QUARTET (Adrian Pinzaru, Andreas Moscho, Aida-Carmen Soanea, Romain Garioud) | 2011 | OEHMS | OC 451 | |||
ÉDER QUARTET (György Selmeczi, Péter Szüts, Sándor Papp, György Éder) | 1993 | Naxos | 8.550972 | |||
EMERSON QUARTET (Philip Setzer, Eugene Drucker, Lawrence Dutton, David Finckel) | 1998 | DG | 463 284-2 | Live | ||
FITZWILLIAM QUARTET (Christopher Rowland, Jonathan Sparey, Alan George, Iaon Davis) | 1977 | London | F00L-29155/60 | |||
JERUSALEM QUARTET (Alexander Pavlovsky, Sergei Bressler, Amichai Gross, Kyril Zlotnikov) | 2006 | harmonia mundi | HMC 901953 | |||
MANDELRING QUARTET (Sebastian Schmidt, Nanette Schmidt, Roland Glassl, Bernhard Schmidt) | 2006 | audite | 21.411 | |||
MANHATTAN QUARTET (Eric Lewis, Roy Lewis, John Dexter, Judith Glyde) | 1986 | Centaur | CRC 2034 | |||
MANHATTAN QUARTET (Eric Lewis, Roy Lewis, John Dexter, Judith Glyde) | 1990 | ESS.A.Y | CD1009 | |||
MORGAUA QUARTET (Eiji Arai, Takashi Aoki, Hisashi Ono, Ryoichi Fujimori) | 1997 | EMI | TOCE-9496 | |||
ORLANDO QUARTET (Arvid Engegard, Heinz Oberdorfer, Ferdinand Erblich, Stefan Metz) | 1994 | Emergo | EC3956-2 | |||
PACIFICA QUARTET (Simin Ganatra, Sibbi Bemhardsson, Masumi Per Rostad, Brandon Vamos) | 2010 | Cedille | CDR 90000 127 | |||
RASUMOWSKY QUARTET (Dora Bratchkova, Ewgenia Grandjean, Gerhard Müller, Alina Kudelevic) | 2005 | OEHMS | OC 562 | |||
RUBIO QUARTET (Dirk Van de Velde, Dirk Van den Hauwe, Marc Sonnaert, Peter Devos) | 2002 | Brilliant | 6429 | Brilliant-8128 | ||
SHOSTAKOVICH QUARTET (Andrei Shishlov, Sergei Pishchugin, Alexander Galkovsky, Alexander Korchagin) | 1981 | Olympia | OCD 533 | |||
SHOSTAKOVICH QUARTET (Andrei Shishlov, Sergei Pishchugin, Alexander Galkovsky, Alexander Korchagin) | 1996 | Sacrambow | ATCO-1007 | |||
SIBELIUS ACADEMY QUARTET (Seppo Tukiainen, Erkki Kantola, Veikko Kosonen, Arto Noras) | 1994 | Finlandia | 4509-98996-2 | |||
SORREL QUARTET (Gina McCormack, Catherine Yates, Vicci Wardman, Helen Thatcher) | 1998 | Chandos | CHAN 9741 | |||
ST PETERSBURG QUARTET (Alla Aranovskaya, Ilya Teplyakov, Konstantin Kats, Leonid Shukaev) | 1999 | Hyperion | CDA67154 | |||
TANEYEV QUARTET (Vladimir Ovcharek, Grigori Lutsky, Vissarion Soloviev, Iosif Levinzon) | 1975 | Victor | VICC-40104/9 | |||
【編曲】 | ||||||
DAFOV, Yordan | Tolbouhin Chamber Orchestra | 1988 | Balkanton | BKA 12305/6 | LP |
Alexander Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'04" | 第2楽章: | 5'12" | 第3楽章: | 4'51" | 第4楽章: | 7'33" | ||||
透明で伸びやかな響きをもって、平明なロシア情緒を洗練された形で表出した佳演。チェロの軽さが、とりわけ第3楽章では気になるのが惜しい。 | |||||||||||
Beethoven Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'49" | 第2楽章: | 5'00" | 第3&4楽章: | 13'36" | ||||||
実に雰囲気豊かな演奏。ロシア的抒情に満ち満ちていて大変魅力的だが、ポルタメントの使い方や楽器間のバランスおよびアンサンブルの精度、そして録音の古めかしさなどが気になる。一聴の価値ある佳演ではあるのだが…。 | |||||||||||
Borodin Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'58" | 第2楽章: | 4'42" | 第3楽章: | 5'56" | 第4楽章: | 7'06" | ||||
洗練の極致をいくアンサンブルと、ロシアの土の香りがする情感とのバランスが絶妙。決して単調に陥らない音楽づくりの技術も素晴らしいが、それが全く自然さを失わないのがこの演奏の非凡なところ。実に充実した名演。 | |||||||||||
Borodin Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'32" | 第2楽章: | 4'45" | 第3楽章: | 5'26" | 第4楽章: | 7'18" | ||||
いかにもこの団体らしい、硬質な美しさに満ちた好演。整然とした佇まいはなかなか魅力的だが、どちらかといえば冷たい肌触りに好みは分かれるかもしれない。 | |||||||||||
Brodsky Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 7'00" | 第2楽章: | 4'49" | 第3楽章: | 3'49" | 第4楽章: | 6'36" | ||||
スマートな音楽の流れが心地好い。メリハリには欠けるものの、無難な仕上がりと言えるだろう。ただ、この団体の歌い方と作品が持つロシア的な歌との間に若干の距離が感じられるのが惜しい。 | |||||||||||
Quatuor Danel | |||||||||||
第1楽章: | 6'41" | 第2楽章: | 4'55" | 第3楽章: | 5'16" | 第4楽章: | 7'34" | ||||
この団体の魅力が存分に発揮された秀演である。高揚感に満ちた伸びやかな歌心が心地好く、この作品の魅力が適切に引き出されている。全曲のスケール大きな統一感も素晴らしい。 | |||||||||||
Quatuor Debussy | |||||||||||
第1楽章: | 6'07" | 第2楽章: | 4'49" | 第3楽章: | 4'05" | 第4楽章: | 7'19" | ||||
わりと腰の軽い出だしではあるものの、落ち着いた響きのおかげで浮ついた印象は全くない。上品ながらも気持ちの良さそうな歌が、この作品に相応しい。 | |||||||||||
Delian::Quartett | |||||||||||
第1楽章: | 7'11" | 第2楽章: | 5'15" | 第3楽章: | 7'23" | 第4楽章: | 7'30" | ||||
徹底して叙情的な演奏。充実した内声が形作る重心の低い響きに乗って外声が気持ち良く歌う演奏は、ショスタコーヴィチの作品ではあまり聴くことのないアプローチだが、この屈託のなさは中々に魅力的である。 | |||||||||||
Éder Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'45" | 第2楽章: | 5'13" | 第3楽章: | 5'19" | 第4楽章: | 7'40" | ||||
奇を衒うことなく楽譜を素直に再現した、非常に美しい秀演。地に足のついた表現力は、大柄でありながらも作り物ではない真実味に満ちている。全編に渡って肩の力が抜けた集中力が漲っているのも、この作品にふさわしい。録音も優れている。 | |||||||||||
Emerson Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'44" | 第2楽章: | 4'59" | 第3楽章: | 3'57" | 第4楽章: | 6'33" | ||||
スムーズに音楽が流れているものの、味わいが全くと言ってよいほど感じられない。また、面白味のある演出がきいている訳でもない。何とも物足りない演奏。 | |||||||||||
Fitzwilliam Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 7'10" | 第2楽章: | 5'07" | 第3楽章: | 6'43" | 第4楽章: | 7'40" | ||||
落ち着いた静けさが印象的な佳演。やや感傷的に過ぎるような気もするが、それはそれでなかなか素敵。ただ、この団体の他の曲に比べると若干表現の底が浅い。 | |||||||||||
Jerusalem Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'49" | 第2楽章: | 5'21" | 第3楽章: | 4'28" | 第4楽章: | 7'13" | ||||
軽やかな語り口が、とても心地よい好演。コクのある音色がその軽やかさに上品な深みを与えている。 | |||||||||||
Mandelring Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'41" | 第2楽章: | 4'22" | 第3楽章: | 3'52" | 第4楽章: | 6'43" | ||||
手堅くまとめられているが、全体に漫然と音楽が流れていく印象が強く、いまひとつ心に残らない。 | |||||||||||
Manhattan Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 7'08" | 第2楽章: | 5'45" | 第3楽章: | 5'33" | 第4楽章: | 7'20" | ||||
丁寧にまとめられた、雰囲気の良い演奏。表現には底の浅さが感じられなくもないが、若々しい音楽の運びがそれを救っている。作品の真価を知らしめるレベルではないものの、作品の素晴らしさは十分に伝えてくれる。 | |||||||||||
Manhattan Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'52" | 第2楽章: | 5'25" | 第3楽章: | 4'53" | 第4楽章: | 7'24" | ||||
安定した仕上がりと言えなくもないが、メリハリに欠け、解釈が表面的なものにしか感じられない。美しいとは言い難い音色も、この作品には不似合。 | |||||||||||
Morgaua Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'39" | 第2楽章: | 4'55" | 第3楽章: | 5'35" | 第4楽章: | 7'26" | ||||
臨場感溢れる熱演。録音も良い。曲に対する共感が隅々まで漲っているのが素晴らしい。ただ、熱く燃え過ぎる傾向があり、時に相当荒っぽいのが惜しい。一方弱奏部の表現力には若干課題が残る。 | |||||||||||
Orlando Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'18" | 第2楽章: | 4'49" | 第3楽章: | 4'05" | 第4楽章: | 6'49" | ||||
悪くはないのだが、表面をなぞっただけのような歯応えのない音楽なのが惜しい。情熱的な盛り上がりには不足しないものの、弱奏部の深い情感には欠ける。 | |||||||||||
Pacifica Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 7'07" | 第2楽章: | 5'45" | 第3楽章: | 5'24" | 第4楽章: | 7'18" | ||||
ライヴ録音でありながらも演奏には終始余裕があり、明晰な解釈と手慣れた音楽の運びは楽曲に対する深い理解を窺わせる。骨太で重量感のある響きが硬派な高揚感を導き出しており、いたずらに深刻ぶらないこともあって聴きやすい音楽となっているが、この作品については更なる抒情性を求めたいところ。 | |||||||||||
Rasumowsky Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'39" | 第2楽章: | 5'06" | 第3楽章: | 3'31" | 第4楽章: | 6'48" | ||||
第2楽章では繊細な美しさが際立つ(特に高音域)一方、第1楽章などの盛り上がりきらないクライマックスには不満が残る。ロシア情緒に不足しているので、第3楽章は単調で退屈な仕上がりになっている。 | |||||||||||
Rubio Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'42" | 第2楽章: | 4'56" | 第3楽章: | 5'57" | 第4楽章: | 7'44" | ||||
スムーズな音楽の流れが美しい。響きの多彩さには不足するものの、作品の情感は十分に表出されている。 | |||||||||||
Shostakovich Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'20" | 第2楽章: | 4'48" | 第3楽章: | 6'08" | 第4楽章: | 6'57" | ||||
骨太の力感溢れる暖かな音色が魅力的な、充実した秀演。全ての音に力強さが満ちているだけではなく、すみずみまで歌い込んだ抒情性が非常に素敵。この団体の特質と作品とがよくマッチした、幸福な仕上がりと言えるだろう。 | |||||||||||
Shostakovich Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 7'22" | 第2楽章: | 5'42" | 第3楽章: | 6'02" | 第4楽章: | 8'11" | ||||
透明感溢れる爽やかな美しさが好ましい。力感に不足するために、全曲通して聴くとやや平板に感じられ、退屈するのが残念。 | |||||||||||
Sibelius Academy Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'05" | 第2楽章: | 5'52" | 第3楽章: | 4'46" | 第4楽章: | 7'26" | ||||
渋く味わいのある演奏だが、やや地味すぎるか。非常に寡黙で男らしい音楽なので、聴き手によって好き嫌いが分かれるかもしれない。 | |||||||||||
Sorrel Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 7'17" | 第2楽章: | 5'14" | 第3楽章: | 6'32" | 第4楽章: | 8'03" | ||||
綺麗に仕上げられているものの、この曲の一面しか表現しきれていないもどかしさが残る。第3楽章など、こういう演奏では非常に退屈。 | |||||||||||
St Petersburg Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'43" | 第2楽章: | 5'28" | 第3楽章: | 5'10" | 第4楽章: | 7'34" | ||||
骨太の音でしっかりとしたアンサンブルを繰り広げているが、これといったものを何も感じさせずに音楽が進んでいく。きれいなことはきれいだが、ほとんど印象に残らない演奏。 | |||||||||||
Taneyev Quartet | |||||||||||
第1楽章: | 6'59" | 第2楽章: | 5'00" | 第3楽章: | 4'53" | 第4楽章: | 8'25" | ||||
強靭で澄んだ音色が魅力的な佳演。リズムの切れ味も抜群で、全体があざやかにまとめられている。ただ、節回しがやや上品に過ぎるようにも感じられ、作品の地味な感じがより強調される結果となっている。もちろん、これはこれで決して悪くはない。 | |||||||||||
Y. Dafov/Tolbouhin Chamber Orchestra | |||||||||||
第1楽章: | 8'16" | 第2楽章: | 5'44" | 第3&4楽章: | 13'23" | ||||||
必ずしも弦楽合奏に適した楽曲ではないが、熱のこもった共感が溢れ出すような勢いのある演奏で、技術的にはやや鈍重ながらも聴き手を惹き込む力を持った演奏である。 |
Last Modified 2022.07.05