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演奏者 | 録音年 | レーベル | 番号 | 備考 | 評価 | |
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ALEXANDER QUARTET (Zakarias Grafilo, Frederick Lifsitz, Paul Yarbrough, Sandy Wilson) | 2006 | Foghorn | CD1991 | |||
BEETHOVEN QUARTET (Dmitri Tsyganov, Nikolai Zabavnikov, Fyodr Druzhinin, Yevgeni Altman) | 1974 | Melodiya | 33 C 10-06495-96(a) | LP, Victor-SMK-7887(LP), Praga-PR 254 043, Consonance-81-3006 | ||
BORODIN QUARTET (Mikhail Kopelman, Andrei Abramenkov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1978 | Victor | VICC-40018/23 | |||
BORODIN QUARTET (Mikhail Kopelman, Andrei Abramenkov, Dmitri Shebalin, Valentin Berlinsky) | 1995 | Teldec | 4509-98417-2 | |||
BRODSKY QUARTET (Michael Thomas, Ian Belton, Paul Cassidy, Jacqueline Thomas) | 1989 | Teldec | 246 017-2 | |||
QUATUOR DANEL (Marc Danel, Gilles Millet, Tony Nys, Guy Danel) | 2005 | Fuga Libera | FUG512 | |||
QUATUOR DEBUSSY (Christophe Collette, Anne Ménier, Vincent Deprecq, Yannick Callier) | 2004 | Arion | ARN 68675 | |||
ÉDER QUARTET (György Selmeczi, Péter Szüts, Sándor Papp, György Éder) | 1996 | Naxos | 8.550976 | |||
EMERSON QUARTET (Philip Setzer, Eugene Drucker, Lawrence Dutton, David Finckel) | 1994 | DG | 463 284-2 | Live | ||
FITZWILLIAM QUARTET (Christopher Rowland, Jonathan Sparey, Alan George, Iaon Davis) | 1975 | London | F00L-29155/60 | |||
FITZWILLIAM QUARTET (Lucy Russell, Marcus Barcham Stevens, Alan George, Sally Pendlebury) | 2019 | Linn | CKD 612 | |||
JULLIARD QUARTET (Joel Smirnoff, Ronald Copes, Samuel Rhodes, Joel Krosnick) | 2000 | Sony | 82876-79018-2 | |||
KELLER QUARTET (András Keller, János Pilz, Zoltán Gál, Judit Szabó) | 2000 | ECM | ECM 1755 | |||
MANDELRING QUARTET (Sebastian Schmidt, Nanette Schmidt, Roland Glassl, Bernhard Schmidt) | 2009 | audite | 21.411 | |||
MANHATTAN QUARTET (Eric Lewis, Roy Lewis, John Dexter, Judith Glyde) | 1990 | ESS.A.Y | CD1013 | |||
PACIFICA QUARTET (Simin Ganatra, Sibbi Bemhardsson, Masumi Per Rostad, Brandon Vamos) | 2013 | Cedille | CDR 90000 145 | |||
PRAŽÁK QUARTET (Pavel Hůla, Vlastimil Holek, Josef Klusoň, Michal Kaňka) | 2014 | Praga | PRD/DSD 250 306 | |||
RASUMOWSKY QUARTET (Dora Bratchkova, Ewgenia Grandjean, Gerhard Müller, Alina Kudelevic) | 2005 | OEHMS | OC 562 | |||
RUBIO QUARTET (Dirk Van de Velde, Dirk Van den Hauwe, Marc Sonnaert, Peter Devos) | 1997 | Globe | GLO 5171 | |||
RUBIO QUARTET (Dirk Van de Velde, Dirk Van den Hauwe, Marc Sonnaert, Peter Devos) | 2002 | Brilliant | 6429 | Brilliant-8128 | ||
SHOSTAKOVICH QUARTET (Andrei Shishlov, Sergei Pishchugin, Alexander Galkovsky, Alexander Korchagin) | 1988 | Olympia | OCD 534 | |||
SHOSTAKOVICH QUARTET (Andrei Shishlov, Sergei Pishchugin, Alexander Galkovsky, Alexander Korchagin) | 1997 | Sacrambow | ATCO-1019 | |||
SORREL QUARTET (Gina McCormack, Catherine Yates, Sarah-Jane Bradley, Helen Thatcher) | 2004 | Chandos | CHAN 10248 | |||
ST PETERSBURG QUARTET (Alla Aranovskaya, Ilya Teplyakov, Alexei Koptev, Leonid Shukaev) | 2000-1 | Hyperion | CDA67157 | |||
SUK QUARTET (Ivan Straus, Vojtech Jouza, Karel Rehák, Jan Štros) | 1981 | panton | 8111 0195 | LP | ||
TANEYEV QUARTET (Vladimir Ovcharek, Grigori Lutsky, Vissarion Soloviev, Iosif Levinzon) | 1974 | Victor | VICC-40104/9 | |||
Oleg Kagan, Grigory Zhislin (Vn), Yuri Bashmet (Va), Natalia Gutman (Vc) | 1982 | Live Classics | LCL 110 | Live(29 July) | ||
Gidon Kremer, Daniel Phillips (Vn), Kim Kashkashian (Va), Yo-Yo Ma (Vc) | 1985 | Sony | CSCR 8009 | Live(29 & 30 Jan.) | ||
【弦楽のためのレクイエム 作品144bis(M. Rachlevsky編)】 | ||||||
指揮者 | オーケストラ | 録音年 | レーベル | 番号 | 備考 | 評価 |
LUTZ, Rudolf | String Orchestra St Gallen | 1996 | Guild | GMCD 7123 | Live | |
RACHLEVSKY, Misha | Chamber Orchestra Kremlin | 1991 | Claves | CD 50-9115 |
Alexander Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'14" | 第2楽章: | 5'29" | 第3楽章: | 1'53" | 第4楽章: | 4'11" | 第5楽章: | 4'24" | 第6楽章: | 6'35" | ||||||
淡々とした、それでいて静かな美しさに満ちた演奏。ただし、表現の振幅はあまり大きくない。 | |||||||||||||||||
Beethoven Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'32" | 第2楽章: | 5'56" | 第3楽章: | 1'47" | 第4楽章: | 5'16" | 第5楽章: | 5'22" | 第6楽章: | 6'22" | ||||||
チェロ奏者が交代した直後の録音だが、手堅いアンサンブルはさすが。ショスタコーヴィチ作品を知り尽くした自信と確信に満ちた演奏ぶりが素晴らしい。特に、第4楽章の幻想的で悲痛な雰囲気の表現は卓越している。太く暖かいロシアの弦の音色が、ごく自然に作品の世界へと聴き手を導いてくれる。ツィガーノフの音にやや衰えが聴かれるのが惜しいが、文字通り規範となる演奏である。 | |||||||||||||||||
Borodin Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'03" | 第2楽章: | 5'52" | 第3楽章: | 2'01" | 第4楽章: | 4'35" | 第5楽章: | 5'06" | 第6楽章: | 6'46" | ||||||
劇的な表現力と透徹した集中力で聴き手を圧倒する名演。鋭く澄んでいながらも骨太で強靱な音色の魅力だけではなく、老練とすら言える風格漂うスケールの大きな音楽が素晴らしい。精神をぎりぎりまで追い詰めるような音楽でありながら、一方で全てを受け止める余裕を感じさせる。スコアに書かれた響きと内容が全て音化された、文字通り理想的な演奏である。 | |||||||||||||||||
Borodin Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 13'44" | 第2楽章: | 5'59" | 第3楽章: | 2'13" | 第4楽章: | 4'38" | 第5楽章: | 5'17" | 第6楽章: | 6'59" | ||||||
全てが理想的に整えられた名演。磨き上げられた硬質な響きがたまらなく美しく、作品の雰囲気によく合っている。最初から最後まで、間然とすることなくショスタコーヴィチの音楽に引き込まれてしまう。全く文句のつけようがない。 | |||||||||||||||||
Brodsky Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'00" | 第2楽章: | 5'45" | 第3楽章: | 1'35" | 第4楽章: | 5'05" | 第5楽章: | 5'57" | 第6楽章: | 7'10" | ||||||
時に荒々しいまでの爆発力を秘めながらも、一貫してスマートな音楽の流れが保たれている。個々の技量は決して卓越しているとは言えないが、4人が一体となった集中力はなかなかのもの。真摯に作品と取り組んだ好演。 | |||||||||||||||||
Quatuor Danel | |||||||||||||||||
第1楽章: | 13'42" | 第2楽章: | 6'01" | 第3楽章: | 1'52" | 第4楽章: | 5'04" | 第5楽章: | 5'26" | 第6楽章: | 6'30" | ||||||
充実した硬派な佳演である。緊張感漂う異様な静謐感だけではなく、随所で爆発する力強い生命力が説得力を持っている。長大な作品を貫く集中力が素晴らしく、聴き手を退屈させることがない。 | |||||||||||||||||
Quatuor Debussy | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'54" | 第2楽章: | 5'56" | 第3楽章: | 1'46" | 第4楽章: | 4'41" | 第5楽章: | 4'55" | 第6楽章: | 6'43" | ||||||
良くも悪くもこの団体らしい仕上がり。明るめの音色で流麗な音楽が繰り広げられる。この作品が持つ響きの微妙な多彩さや、密やかな歌心などが前面に出た個性的な演奏ということができるだろう。ただ、異様な心象世界という雰囲気からは遠く、そこに物足りなさを感じなくもない。 | |||||||||||||||||
Éder Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'50" | 第2楽章: | 5'42" | 第3楽章: | 1'29" | 第4楽章: | 4'49" | 第5楽章: | 4'44" | 第6楽章: | 6'16" | ||||||
手堅くまとめられた美しい演奏。どこかリラックスした余裕も感じさせる。ただ、表情に起伏がないために単調な音楽に終始しているのが残念。表現の底もやや浅い。 | |||||||||||||||||
Emerson Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'36" | 第2楽章: | 5'47" | 第3楽章: | 1'38" | 第4楽章: | 4'30" | 第5楽章: | 4'35" | 第6楽章: | 6'18" | ||||||
ソツのない安定した仕上がりではあるが、精彩を欠く。作品の持つ劇的な要素が十分に表現されておらず、非常に平坦な音楽に聴こえる。軽い音色にも魅力が感じられない。 | |||||||||||||||||
Fitzwilliam Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'46" | 第2楽章: | 5'25" | 第3楽章: | 1'30" | 第4楽章: | 4'38" | 第5楽章: | 4'46" | 第6楽章: | 6'41" | ||||||
西側初演者の名に恥じない、作品の内容を深く理解した秀演。奇を衒うことなく正面から作品に取り組む姿勢が実に心地好い。全体に洗練された仕上がりになっているが、やや大人しく感じられるところに好みが分かれるかもしれない。その代わり、全体を覆う静寂感は素晴らしい。技術的な不満もない。 | |||||||||||||||||
Fitzwilliam Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'49" | 第2楽章: | 6'49" | 第3楽章: | 1'39" | 第4楽章: | 4'47" | 第5楽章: | 4'45" | 第6楽章: | 6'56" | ||||||
フィッツウィリアムQの結成50周年を記念した録音。かつての全集録音とは、Vaのアラン・ジョージ以外は全て異なるメンバーである。現代的な奏法による粒立ちの良い音と煌めくような響きが印象的で、楽曲に対する共感に満ちた抒情が胸を打つ。冒頭からたっぷりのヴィブラートがかけられた甘い響きはグラズノーフ的な「エレジー」の世界だが、それでいて勘違い演奏に陥らない辺りに、ショスタコーヴィチの音楽に対する彼らの理解の深さと、確かな音楽性を認めることができる。 | |||||||||||||||||
Julliard Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'05" | 第2楽章: | 6'00" | 第3楽章: | 1'48" | 第4楽章: | 4'55" | 第5楽章: | 5'10" | 第6楽章: | 6'44" | ||||||
作品の持つ神経質な繊細さは大柄で華美な響きに塗りつぶされ、モノローグの意味深さはトゥッティに蹂躙されている。晦渋さは後退しているので聴きやすいと言えるかもしれないが、少なくとも僕の聴きたい音楽とは違う。 | |||||||||||||||||
Keller Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'47" | 第2楽章: | 6'18" | 第3楽章: | 1'48" | 第4楽章: | 5'04" | 第5楽章: | 5'04" | 第6楽章: | 6'52" | ||||||
非常に美しい秀演。隅々まで磨き抜かれた響きは単に外面的な美観に留まらず、作品の内面を見事に表出している。残響の豊かな録音もこうした印象に大きく寄与している。ただ、あまりに美しすぎるためか、どこか生々しさに欠ける気がしなくもない。 | |||||||||||||||||
Mandelring Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 10'52" | 第2楽章: | 5'39" | 第3楽章: | 1'27" | 第4楽章: | 4'19" | 第5楽章: | 4'18" | 第6楽章: | 6'03" | ||||||
この団体らしい温もりのある音で始まる、個性的な演奏。モノローグ的なパッセージの完璧さのみに関心がある向きには物足りないかもしれないが、音楽的なアンサンブルは聴き応えがある。 | |||||||||||||||||
Manhattan Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'21" | 第2楽章: | 5'46" | 第3楽章: | 1'46" | 第4楽章: | 4'24" | 第5楽章: | 4'44" | 第6楽章: | 6'24" | ||||||
鋭い緊張感に貫かれた硬派な佳演。技術的には聴き劣りする部分があるものの、曲理解の深さがそれを補って余りある。 | |||||||||||||||||
Pacifica Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'39" | 第2楽章: | 5'49" | 第3楽章: | 1'44" | 第4楽章: | 4'27" | 第5楽章: | 5'37" | 第6楽章: | 6'52" | ||||||
ライヴ録音でありながらも演奏には終始余裕があり、明晰な解釈と手慣れた音楽の運びは楽曲に対する深い理解を窺わせる。骨太で重量感のある響きが硬派な高揚感を導き出しており、後期作品の晦渋さが軽減されて聴きやすい音楽となっているが、一方でこの作品に内在する異形さは希釈されている。 | |||||||||||||||||
Pražák Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'00" | 第2楽章: | 5'38" | 第3楽章: | 1'38" | 第4楽章: | 4'32" | 第5楽章: | 4'32" | 第6楽章: | 6'08" | ||||||
陰鬱な雰囲気ながらも徹底して旋律的な音楽が、非常に魅力的である。 | |||||||||||||||||
Rasumowsky Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'26" | 第2楽章: | 6'04" | 第3楽章: | 1'48" | 第4楽章: | 4'34" | 第5楽章: | 4'31" | 第6楽章: | 6'13" | ||||||
いたずらに深刻ぶることなく丁寧に広がりのある響きの美しさを引き出している。一方、悲痛な叫びは残念ながら希薄である。 | |||||||||||||||||
Rubio Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 10'30" | 第2楽章: | 5'51" | 第3楽章: | 1'57" | 第4楽章: | 4'37" | 第5楽章: | 4'43" | 第6楽章: | 6'37" | ||||||
無難にまとめられた平凡な演奏。あっさりとした音楽の運びには何の意味も感じられないが、音楽的にも技術的にも破綻があるわけではない。 | |||||||||||||||||
Rubio Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'23" | 第2楽章: | 5'15" | 第3楽章: | 1'49" | 第4楽章: | 4'54" | 第5楽章: | 4'38" | 第6楽章: | 6'40" | ||||||
旧盤と比較すると、確実に音楽の深まりが認められる。単にテンポの速い遅いの問題ではなく、響きに対する繊細さがこの演奏ではより立派なものになっている。この団体の全集中でも、作品解釈に対する自信を感じさせる演奏と言えるだろう。 | |||||||||||||||||
Shostakovich Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'33" | 第2楽章: | 5'31" | 第3楽章: | 1'59" | 第4楽章: | 4'03" | 第5楽章: | 5'57" | 第6楽章: | 6'45" | ||||||
ざらついた肌触りを持つ骨太の音色で、張り詰めた緊張感を漂わせながらも懐の深さを感じさせる秀演。響きの隙間に立ち込める独特の雰囲気が十全に表出されているとまでは言えないが、武骨な音楽の力強さと勢いで聴かされてしまう。 | |||||||||||||||||
Shostakovich Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'49" | 第2楽章: | 5'49" | 第3楽章: | 2'04" | 第4楽章: | 5'18" | 第5楽章: | 5'17" | 第6楽章: | 7'04" | ||||||
抒情的な演奏。背筋の凍るような凄みや劇的な身振りなどとは対極にあり、どこか人間的な情感が前面に押し出されているところが特徴的。個々の技量が傑出しているわけではないが、何度もこの曲を演奏してきたという自信が伝わってくるような安定したアンサンブルである。とはいえ、この作品が持つ世界を全て表現しているとまでは言い難いだろう。 | |||||||||||||||||
Sorrel Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'14" | 第2楽章: | 5'05" | 第3楽章: | 1'47" | 第4楽章: | 5'03" | 第5楽章: | 6'08" | 第6楽章: | 7'45" | ||||||
無難なアンサンブルが繰り広げられているが、とりわけ弱奏部には多彩な表現が求められるだけに、表現力不足の感が否めない。 | |||||||||||||||||
St Petersburg Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 10'54" | 第2楽章: | 5'38" | 第3楽章: | 2'02" | 第4楽章: | 4'39" | 第5楽章: | 4'56" | 第6楽章: | 6'51" | ||||||
この団体らしく男性的な響きが魅力的。ツボを押さえた安定感のある音楽が繰り広げられている。決して表面的な音楽に終始しているわけではないのだが、もう一歩の掘り下げが欲しいような気もする。 | |||||||||||||||||
Suk Quartet | |||||||||||||||||
Total Time: | 33'58" | ||||||||||||||||
温もりのある、暖かい音色が独特の雰囲気を醸し出している。作品自体が要求している緊張感は十分に表出しながらも、どこか人間的な息遣いを感じさせるのが、この演奏の個性的なところ。細部まで丁寧に弾き込まれており、完成度も高い。 | |||||||||||||||||
Taneyev Quartet | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'37" | 第2楽章: | 6'22" | 第3楽章: | 2'00" | 第4楽章: | 4'35" | 第5楽章: | 5'02" | 第6楽章: | 6'30" | ||||||
初演者の名にふさわしい、誠実な名演。厳格なテンポ、均質で透明な響き、暖かさと冷たさとを兼ね備えた音色と表現力。いずれをとっても理想的な仕上がりになっている。強奏部の骨太な力強さも素晴らしいが、とりわけ弱奏部の透徹した響きの美しさと尋常ならざる緊張感が傑出している。 | |||||||||||||||||
O. Kagan, G. Zhislin, Y. Bashmet, N. Gutman | |||||||||||||||||
第1楽章: | 15'07" | 第2楽章: | 6'23" | 第3楽章: | 2'01" | 第4楽章: | 5'50" | 第5楽章: | 6'37" | 第6楽章: | 7'36" | ||||||
比類なき名演。そもそもがTuttiの少ない楽曲だけに、4人のソリストによるアンサンブルであることのデメリットはほとんどない。常設の弦楽四重奏団に劣るとすれば、第5楽章の強奏(月光の動機)での響きのまとまりくらい。個々の響きの美しさや力強さ、振幅の大きな表現力は、同様にソリストのアンサンブルであるクレーメル盤をも凌ぐ。とりわけ弱音の精妙さにはただただ圧倒される。 | |||||||||||||||||
G. Kremer, D. Phillips, K. Kashkashian, Y. Ma | |||||||||||||||||
第1楽章: | 12'18" | 第2楽章: | 6'27" | 第3楽章: | 1'51" | 第4楽章: | 5'24" | 第5楽章: | 4'55" | 第6楽章: | 7'08" | ||||||
臨時編成の四重奏団による演奏だが、重奏よりも独奏の占める割合の高いこの作品においては、それほど不満はない。それよりも、尋常ならざる緊張感と透徹した静謐感の表現が傑出した名演に仕上がっている。フレージングやヴィブラートの使い方等はクレーメルのそれを全員が踏襲しているように思われるが、非常に素晴らしい。ソリストの集団にしては意外なほど劇的な表現は聴かれないが、逆に極度に抑制された演奏の中から作品の美しさと内容が鮮明に浮かび上がってくる。極めて個性的で、しかも本質を完璧にとらえた名演といえるだろう。 | |||||||||||||||||
R. Lutz/String Orchestra St Gallen | |||||||||||||||||
第1楽章: | 11'40" | 第2楽章: | 6'04" | 第3楽章: | 1'49" | 第4楽章: | 4'49" | 第5楽章: | 4'38" | 第6楽章: | 6'23" | ||||||
陰鬱な雰囲気と緊張感をよく表出した佳演。ライヴ録音ということだが、それに起因するような瑕は聴かれない。ただ、オーケストラの機能がもう少し高かったら、より素晴らしい演奏になったのではないかと思われるのが惜しい。 | |||||||||||||||||
M. Rachlevsky/Chamber Orchestra Kremlin | |||||||||||||||||
第1楽章: | 10'39" | 第2楽章: | 5'53" | 第3楽章: | 1'51" | 第4楽章: | 4'49" | 第5楽章: | 4'49" | 第6楽章: | 6'21" | ||||||
弱奏部での表現力にも不足しない、よく整ったアンサンブルが良い。しかし、この曲は4人で奏でられる静謐感のようなものが必要で、大人数ならではの力業がほとんど効果的に作用しないために、どこかざわついた感じがマイナスとなっている。イイ線いっているだけに、惜しい。 |
Last Modified 2022.06.22