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ピアノ曲

現在私が所有している録音の一覧です。ステレオまたはディジタルのスタジオ録音のCDをデフォルトとして表記し、それ以外の物については“備考”欄に記します。演奏者の名前をクリックすると、その録音についてのコメントを見ることができます。なお、印による評価は演奏と録音の両方を考慮しており、5点満点です。また、ディスク番号をクリックするとジャケット画像が別ウィンドウに表示されます。

3つの幻想的な舞曲 作品5

演奏者録音年レーベル番号備考評価
ALBERTI, Sabrina2004DynamicCDS 464
ASHKENAZY, Vladimir2003DeccaUCCD-1105
BACHAUER, Gina1954HMVCLP 1057LP
BRATLIE, Jens Harald1981-2SimaxPSC 1014
BURTON, Eldin
Classic EditionsCE 1026LP
FOLDES, Andor1950RemingtonRLP-149-410"mono, No. 1 only.
GATEV, Krassimir
BalkantonBKA 10294LP
GUERRA, Lita
Educo9565LP
JONES, Martin1988AVMAVMCD 1003
JOYCE, Eileen1938PearlGEMM CD 9022
LAUL, Piotr2005Nothern FlowersNF/PMA 9941
LYMPANY, Moura1950Cambridge ImprimaturDIMP 2LP
MALIKOVA, Anna2005Classical RecordsCR-056
MARGALIT, Israela1992Koch3-7159-2H1
MATKOWSKA, Sofia
ArionARN 64135No. 2 only.
NIKOLAYEVA, Tatiana1992HyperionCDA66620
NOEV, Bozhidar
BalkantonBKA 1692LP
ORTIZ, Cristina1975EMI7243 5 73518 2 9EMI-CDS 7 47790 8, Brilliant-7620, Brilliant-8128
OSINSKA, Ewa
MuzaSX 1502LP
PETRUSHANSKY, Boris2003stradivariusSTR 33727
PLESHAKOV, Vladimir1969OrionORS 6915LP
PÖNTINEN, Roland1984BISBIS-CD-276
RÉV, Lívia
PathéDTX 269LP
ROSTCHINA, Ludmila
SupraphonH 2425812"78rpm
SCHERBAKOV, Konstantin2001Naxos8.555781
SCHWARZ, Hans-Helmut1966Da CameraSM 93 107LP
SEBÖK, György1964EratoEFM 4207410"mono
SHOSTAKOVICH, Dmitry1947RevelationRV70008Melodiya-MCD 008
SHOSTAKOVICH, Dmitri1958EMICDC 7 54606 2Revelation-RV70003, Warner Classics-0825646155019
SLOBODYANIK, Alexander
A & EAED 10107
VARVAROVA, Elena1989Le Chant du MondeLDC 278 1012
WEICHERT, Caroline1988Accord200252
WIKSTRÖM, Inger1981BluebellBELL 126LP
【編曲】
DOKSHITSER, Timofei (Tp), ZHAK, A. (Pf)1974MelodiyaC 04635-6Arr. for Trumpet and Piano.
SHIROZU, Daisuke (Tp), KUBO, Chihiro (Pf)2009Wako RecordsWKCD-0028Arr. for Trumpet and Piano by Dmitri Shirozuvich.
DOUKAN, Pierre (Vn), COCHET, Thérèse (Pf)

P1119Arr. for Violin and Piano.
FEIGIN, Grigory (Vn), GUSHANSKAYA, Yuliya (Pf)1966Melodiya33D 17593-59410"mono. Arr. by Harry Glickman.
FUNKE, Christian (Vn), KALIGA, Herbert (Pf)1986Berlin Classics0093592BCArr. for Violin and Piano.
GRUBERT, Ilya (Vn), TROPP, Vladimir (Pf)2000Channel ClassicsCCS 16398Arr. by Harry Glickman.
HEIFETZ, Jascha (Vn), BAY, Emanuel (Pf)1947RCA09026-61766-2No. 2 only, Arr. by Harry Glickman.
MELNIKOV, Aleksandr (Vn), LEVANTOVICH, Boris (Pf)1977Melodiya33 C 10-08265-6LP, Arr. by Harry Glikman.
PRATZ, Albert (Vn), GOULD, Glenn (Pf)1953MastersoundDFCDI-024Arr. by Harry Glickman.
RÁSONYI, Leila (Vn), MIKLÓS, György (Pf)1976HungarotonSLPX 11825LP, Arr. by Harry Glikman.
ROTH, Linus (Vn), GALLARDO, José (Pf)2015Challenge ClassicsCC72688Arr. by Harry Glickman.
STARYK, Steven (Vn), PANNELL, Raymond (Pf)
Duke Street RecordsDSR 31003LP, Arr. by Harry Glikman.
UDAGAWA, Hideko (Vn), LIMONOV, Petr (Pf)2020Northern FlowersNF/PMA 99145Arr. by Dmitri Tsyganov?
VILKER, Valeriya (Vn), RAKOVA, BELLA (Pf)1965MelodiyaD 16213-1410"mono, Arr. by Harry Glikman.
SHMELKOV, Semion (Bayan)2010Art ClassicsART-248Arr. by Semion Shmelkov.

S. Alberti
I: 1'34"
II: 1'38"
III: 1'15" 
もったいぶったテンポ設定に違和感がある。演奏自体は丁寧なもので、好感が持てる。
V. Ashkenazy
I: 1'24"
II: 1'29"
III: 0'58" 
若干鈍重な感じもするが、肩の力の抜けた綺麗な演奏。
G. Bachauer
時間不詳 
確かな技巧と、品の良い華やかさが印象的な演奏。
J. H. Bratlie
I: 1'23"
II: 1'52"
III: 0'59" 
恣意的な歌い方が好ましくない。音色もやや神経質な感じで、時折耳障り。
E. Burton
時間不詳 
演奏は実に真摯なもので、聴かせどころをしっかりと押さえている。ただ、悪い意味でのザッハリッヒな弾きぶりのせいで、音楽の流れが単調に過ぎることは否めない。
A. Foldes
時間不詳 
淡々というよりは素っ気無い演奏。少々、雑に過ぎるのも残念。
K. Gatev
時間不詳 
肩肘張らず、伸びやかに歌う素直な音楽は、とても楽しい。愉悦に満ちたきれいな仕上がりだが、若干表現過多なようにも思われる。
L. Guerra
時間不詳 
いかにも模範演奏といった風情の丁寧な演奏ではあるが、全体に安全運転に過ぎるのがつまらない。3曲目は、端正に弾き切ることを目指しているのだろうが、テンポは鈍重。
M. Jones
時間不詳 
硬質な響きと、淡々とした演奏ぶりがなかなか好ましい。特筆するような個性はないが、真摯で模範的な仕上がり。
E. Joyce
時間不詳 
切味の良い技術を遺憾なく発揮し、美しい音色で振幅の大きな音楽を奏でている。素晴らしい。ただし、録音は悪い。
P. Laul
I: 1'03"
II: 1'09"
III: 0'52" 
硬質なタッチで勢いを感じさせる楽しい演奏である。
M. Lympany
Total Time: 3'28" 
ごく中庸ながらも、隅々まで心が行き届いた丁寧な演奏。
A. Malikova
I: 1'19"
II: 1'19"
III: 1'04" 
過度な色付けのない淡々とした音楽の運びが、作品の雰囲気に相応しい。
I. Margalit
I: 1'07"
II: 2'01"
III: 0'52" 
ソツのないきちんとした演奏だが、少し人工的な表情を付けすぎ。もっとあっさり弾ききる方がこの曲の持ち味を素直に引き出せるように思える。もちろん、技術的な不満があるわけではない。
S. Matkowska
I:  
II: 1'12"
III:   
バレエの練習用の音源のためか、杓子定規的な演奏で面白くない。もちろん、丁寧な演奏できれいではあるのだが。
T. Nikolayeva
I: 1'27"
II: 1'35"
III: 1'04" 
技術的な問題は全くなく、美しく深いタッチで奏でられたきれいな演奏。ただ、遅めのテンポでどこか哲学的な表情を漂わせているところが非常にユニーク。この曲が本来持っている素朴な風情があまり感じられないため、好き嫌いは分かれるかもしれない。
B. Noev
時間不詳 
やや重心の低い地味な音色ではあるものの、ショスタコーヴィチらしい硬質なタッチにも不足せず、ごく妥当なテンポも相俟って、お手本のような演奏である。
C. Ortiz
I: 1'09"
II: 1'25"
III: 0'52" 
衒いのない、素直な演奏に好感が持てる。あえていえば陰影に乏しいような気がしないでもないが、若々しい抒情がストレートに表出されていることの方をむしろ評価したい。
E. Osinska
時間不詳 
作品の前衛性をあまり意識させない、不思議な抒情性が漂う演奏。19世紀のロシア音楽の延長として響く。
B. Petrushansky
I: 1'45"
II: 1'49"
III: 1'01" 
もったいぶった表情付けが楽曲の魅力を損なっているように思われる。もっと素直に弾き飛ばしてしまう方が、むしろ好ましいだろう。
V. Pleshakov
I: 1'08"
II: 1'11"
III: 0'47" 
覇気に満ちた、表現意欲溢れる演奏が素晴らしい。技術的にも安定しており、硬質で骨太な秀演である。
R. Pöntinen
I: 1'18"
II: 1'33"
III: 1'00" 
美しく繊細な音色が心地好い。ややスケールの大きな音楽になっているところに違和感を覚えなくもないが、まずは模範的な演奏といえよう。
L. Rév
時間不詳 
雰囲気はあるものの単調な仕上がりなのが惜しい。
L. Rostchina
時間不詳 
乾いた音の響きやセンスの良い表情付けなど、非常に雰囲気の優れた秀演。レーベル面には、作品1と表記されている。
K. Scherbakov
I: 1'19"
II: 1'31"
III: 1'10" 
少し表情をつけ過ぎだと思うが、美しい響きには好感が持てる。
H.- H. Schwarz
Total Time: 3'30" 
ごく標準的な解釈・演奏。特記すべきことはない。
G. Sebök
時間不詳 
可もなく不可もなくといったところ。肩の力が抜けた、良い意味での気軽で明朗な音楽は、純粋に楽しい。
D. Shostakovich
Total Time: 2'55" 
リズム・テンポ・音色、いずれを取っても最高の演奏。録音は非常に悪いが、これ以上雰囲気の良い演奏は他にない。
D. Shostakovich
I: 0'54"
II: 1'14"
III: 0'49" 
少し抜けたような感じがする演奏。テンポの設定は全く申し分なく、この初期作品の魅力を十分に伝えている。ただ、3曲目の中間部がかなり破綻しているのをはじめ、技術的な完成度はそれほどでもない。
A. Slobodyanik
I: 1'41"
II: 1'15"
III: 1'09" 
全体に大げさな表情を付け過ぎなのがしっくりしない。にもかかわらず、音色自体は平板で変化に乏しいのもいただけない。
E. Varvarova
I: 1'19"
II: 1'24"
III: 1'12" 
曲の内容を過大評価しているとしか思えないような、重々しい演奏。まるで違う曲のように聴こえる。
C. Weichert
I: 1'14"
II: 1'37"
III: 0'46" 
やや考え過ぎの演奏。もったいぶった表情付けが、逆にこの曲の持つ素朴な雰囲気を邪魔している。もちろん、技術上の問題は全くない。
I. Wikström
I: 1'08"
II: 1'30"
III: 0'50" 
際立った特徴はないものの、素直で美しい演奏振りには好感が持てる。
T. Dokshitser (Tp), A. Zhak (Pf)
時間不詳 
とにかく巧い。しかも、よく歌う。ドクシツェルならではのやりたい放題だが、不思議と嫌味はない。編曲は、恐らくドクシツェル本人。
白水大介 (Tp), 久保千尋 (Pf)
I: 1'35"
II: 1'20"
III: 1'03" 
全体にロングトーンの伸びやかな力強さが印象に残る。ドクシーツェルのような派手さとは対極ながらも、端正さの中に十分な華やかさもあり、トランペットの魅力を存分に感じることができる。オリジナルのピアノ独奏版に聴かれる硬質で乾いた情感よりも、気だるさを感じさせる頽廃的な雰囲気がより前面に出ているのが面白い。
P. Doukan (Vn), T. Cochet (Pf)
時間不詳 
この編曲については最高の演奏だろう。ドゥカンの細身の音色が曲の雰囲気に非常によく合っている。変な気取りはないが、どことなく高雅な気品漂う歌い回しは絶妙。プライヴェート盤のために入手困難なのが残念。
G. Feigin (Vn), Y. Gushanskaya (Pf)
時間不詳 
一昔前のロシア流儀の模範生といった印象で、揺るぎのない安定感をもった左手、力強い切れ味で濃厚なロマンを歌いあげる右手のどちらも、十分以上の水準に達した演奏である。当たり前のようにあっさりと弾き切っているのだが、それゆえに楽曲の雰囲気が自然に立ち上ってくるような、好感度の高い仕上がりになっているのが面白い。
C. Funke (Vn), H. Kaliga (Pf)
Total Time: 3'45" 
技術的には特に問題はない。ただ、1曲目があまりに作為的過ぎるのが気になる。
I. Grubert (Vn), V. Tropp (Pf)
I: 1'38"
II: 1'28"
III: 1'10" 
少々大げさな表情付けが気にならなくもないが、録音も含めて純度の高い、澄んだ美しさを持った好演。
J. Heifetz (Vn), E. Bay (Pf)
I:  
II: 1'08"
III:   
非常に切味鋭い、ヴィルトゥオージックな演奏。その鮮やかさに感心する。ただ、初期ショスタコーヴィチ独特の雰囲気は犠牲にされている。これをどう評価するかは、聴き手の趣味の問題だろう。
A. Melnikov (Vn), B. Levantovich (Pf)
時間不詳 
これといった特徴はないものの、模範的にまとめられた気持ちの良い演奏。技術的にも不満はない。
A. Pratz (Vn), G. Gould (Pf)
Total Time: 3'40" 
やや考え過ぎの感もあるが、幻想的な雰囲気が良く出た佳演。若きグールドの録音ということで注目されるが、決して出しゃばることなく絶妙のリズム感でヴァイオリニストをサポートしている。
L. Rásonyi (Vn), G. Miklós (Pf)
時間不詳 
破綻なく丁寧に仕上げられているが、使用楽器のせいか音に魅力が感じられず、とりたてて印象に残らない。
L. Roth (Vn), J. Gallardo (Pf)
I: 1'36"
II: 1'46"
III: 1'03" 
雰囲気豊かでありながらも鮮やかな、優れた演奏。
S. Staryk (Vn), R. Pannell (Pf)
時間不詳 
技術的には更なる洗練を求めたいところだが、小品に対して真摯に向き合った硬派な演奏は悪くない
宇田川杰子 (Vn), P. Limonov (Pf)
I: 1'32"
II: 1'36"
III: 1'05" 
V. Vilker (Vn), B. Rakova (Pf)
時間不詳 
切れ味の鋭い音色とテクニックにもかかわらず、どこか野暮ったさを感じさせるのは、グトニコフやトレチャコフなどといったヴァイオリニスト達を彷彿とさせる。派手さはないものの技術的には十分に整っているので、作品を楽しむのに不足はしない。どこか鈍重で粘り気のある歌い回しが、各曲から土俗的なロシア情緒を引き出している。
S. Shmelkov (Bayan)
I: 1'27"
II: 1'14"
III: 0'49" 
この作品にはオルガン的な性格がないため、バヤンではさすがに鈍重に感じられる箇所も少なくないが、このオーケストラのような豊かさと、アコーディオンに比べると低音が強く意識される深い音色が持つ独特の雰囲気も悪くはない。

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組曲 嬰ヘ短調 作品6

演奏者録音年レーベル番号備考評価
BABINSKY, Margarete & BUSCH, Holger2005Capriccio71 087/88
DÖRDÜNCÜ, Ufuk & Bahar2009Hat ArtART 177
DUO WELLE1998Meister MusicMM-1052
DUSSAUT, Thérèse & POLUSMIAK, Serge1997Suoni e ColoriSC 53008
GRÄSBECK, Folke & ZELYAKOV, Alexander1992BluebellABCD 049
KLAVIERDUO GENOVA & DIMITROV1998cpo999 599-2
LAUL, Piotr & SANDLER, Alexander2006Nothern FlowersNF/PMA 9941
MASHIKO, Tetsu & NISHIHARA, Masaki2007JASRACR0720132CD-R, Live(4 Feb.)
POSTNIKOVA, Victoria & PETROV, Nikolai1982MelodiyaC10 18471-2LP
TANYEL, Seta & BROWN, Jeremy1985ChandosCHAN 8466
TOTSIOU, Anni & Lola1995LyraML 0183
YANNOULA, Vicky & FICHERT, Jakob2007ToccataTOCC 0034
ZURKOWSKAJA, Luisa Fanti & ALBERTI, Sabrina2004DynamicCDS 464

M. Babinsky & H. Busch
I: 4'43"
II: 2'46"
III: 7'54"
IV: 8'09" 
19世紀末的な大柄なロマンティシズムが上品な表情の中に詰め込まれつつも、ショスタコーヴィチの個性の萌芽を感じさせる乾いた鋭角的な響きもバランス良く表出されている。この作品を等身大に描き出した見事な演奏である。
U. & B. Dördüncü
I: 4'18"
II: 3'03"
III: 8'18"
IV: 9'04" 
スケールこそ大きくはないものの、些細なフレーズも疎かにしない丁寧な演奏と明晰な響きの美しさが素晴らしい。まるでラフマニノフのように甘美な情緒が心に残る。
Duo Welle
I: 4'09"
II: 2'51"
III: 7'08"
IV: 8'20" 
非常に素直な演奏で好感が持てる。録音も美しく、あまり演奏されないこの曲の良さを味わせてくれる。
T. Dussaut & S. Polusmiak
I: 4'46"
II: 3'11"
III: 8'57"
IV: 8'26" 
溌剌とした覇気に満ちた演奏。少々あっけらかんとしているが、むしろ作曲者の若さを感じさせるようにも思える。技術的な不満はない。
F. Gräsbeck & A. Zelyakov
I: 4'50"
II: 3'18"
III: 9'45"
IV: 9'03" 
透明な美しさを湛えた演奏。リズム感も良く、終始安定した演奏を繰り広げているのだが、やや生真面目に過ぎて面白味に欠ける。
Klavierduo Genova & Dimitrov
I: 4'03"
II: 3'04"
III: 7'16"
IV: 8'27" 
タッチに荒い部分も見られるが、解釈自体は丁寧な演奏。ただし、リズム感があまり良くないので、今一つぱっとしない印象が残る。
P. Laul & A. Sandler
I: 4'12"
II: 3'01"
III: 8'23"
IV: 8'51" 
硬質なタッチで勢いを感じさせる楽しい演奏である。過度に深刻ぶらず、また情緒に溺れ過ぎないバランス感覚が好ましい。音楽的にも技術的にも満足な内容である。
益子徹 & 西原昌樹
I: 4'47"
II: 4'02"
III: 6'19"
IV: 6'58" 
ライヴゆえのミスはあるものの、無難にまとめられている。ただ、テンポ設定(特に第2曲)には多少疑問が残る。良くも悪くも端正な印象に終始し、たとえば第3曲などでは、もっと踏み込んだ歌があってもよかっただろう。
V. Postnikova & N. Petrov
I: 4'40"
II: 3'03"
III: 10'12"
IV: 9'54" 
あっさりとした音楽の運びに、妙な思い入れの感じられないところが素晴らしい。力強いタッチが心地好い。ロシア風の甘い節回しよりも、ショスタコーヴィチらしい乾いた響きを重視しているのは、極めて妥当な処理。
S. Tanyel & J. Brown
I: 4'50"
II: 3'12"
III: 9'58"
IV: 8'33" 
模範的な演奏。作為的な部分は一切なく、楽譜の内容が素直に表出されている。安定した技術で全てが整然とまとめられているが、リズムや和声に見られるショスタコーヴィチの個性も見事に処理している。加えて、本作品に特徴的な甘い抒情も嫌味にならない程度に盛り込まれており、全く不満はない。
A. & L. Totsiou
I: 4'50"
II: 3'26"
III: 9'28"
IV: 9'34" 
暗く劇的な表情を持った好演。ロシア風の甘美な歌に満ちた演奏だが、違和感は感じない。重厚で美しい音色が心地好く、非常に聴きやすく仕上げられている。ただ、第2曲だけはリズムの切れが悪く、余計な表情付けがショスタコーヴィチらしさを損なっている。
V. Yannoula & J. Fichert
I: 5'10"
II: 3'34"
III: 10'30"
IV: 10'25" 
“中庸”という形容がいかにも相応しい端正で上品な演奏で、とりわけ第3曲の美しく整えられた響きはじっくりと聴かせる見事な仕上がりである。しかしながら全体にメリハリに欠けるために、第4曲などは退屈する瞬間が少なくないのが残念。
L. F. Zurkowskaja & S. Alberti
I: 4'57"
II: 3'46"
III: 8'58"
IV: 9'54" 
作品の甘く抒情的な面が強く押し出された演奏。とても聴きやすいが、ショスタコーヴィチらしさはほとんど感じられない。

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格言集 作品13

演奏者録音年レーベル番号備考評価
ARMENGAUD, Jean-Pierre1995Nuova Era7263
ASHKENAZY, Vladimir2003DeccaUCCD-1105
CHEN, Melvin2006Bridge9238
CHUKOVSKAYA, Irina
Classical RecordsCR-123
CHUKOVSKAYA, Irina2016MelodiyaMEL CD 10 02455
JONES, Martin1989AVMAVZ-3020
KOBATA, Ritsuko1994VictorVICC-5044No. 3 only.
NEMTSOV, Jascha2007hänsslerCD 93.233
PETRUSHANSKY, Boris2003stradivariusSTR 33727
PLESHAKOV, Vladimir1969OrionORS 6915LP
SCHERBAKOV, Konstantin2001Naxos8.555781
SHCHERBAKOV, Vasily2007Classical RecordsCR-091
VARVAROVA, Elena1989Le Chant du MondeLDC 278 1012
VOLKOV, Oleg1987MelodiyaC10 30205 000LP
WEICHERT, Caroline1993Accord202812
ZAHARIEVA, Zheni
BalkantonBKA 1767LP
ZURKOWSKAJA, Luisa Fanti2004DynamicCDS 464
【編曲(B. Bekhterev and V. Spivakov編)】
BRUSSILOVSKY, Alexandre (Vn), WALLEZ, Amaury (Fg), PROBST, Dominique (Perc), GODART, Pascal (Pf)1996maison de la musiqueSC 53006
MOSCOW CONTEMPORARY MUSIC ENSEMBLE (Alexander Melnikov (Vn), Valery Popov (Fg), Sergei Ampleev (Perc), Victor Yampolisky (Pf))1994TritonMECC-28004
SPIVAKOV, Vladimir (Vn), POPOV, Valeriy (Fg), SNEGHIREV, Valentin (Perc), BEKHTEREV, Boris (Pf)1971Melodiya33CM 03945-46LP

J.-P. Armengaud
I: 0'40"
II: 1'11"
III: 1'41"
IV: 1'03"
V: 0'56"
VI: 0'38"
VII: 1'01"
VIII: 0'56"
IX: 3'00"
X: 2'41"
技術的な破綻はない。楽譜通り、正確に演奏されている。しかし、音色の強烈な対比や、表現に若々しい振幅の大きさが感じられないのが不満。
V. Ashkenazy
I: 0'53"
II: 1'23"
III: 1'47"
IV: 1'07"
V: 0'56"
VI: 0'29"
VII: 0'55"
VIII: 1'02"
IX: 2'06"
X: 2'52"
若き作曲者の野心的な響きより、独特の乾いた抒情の表出に主眼がおかれている。説得力のある秀演。
M. Chen
I: 0'45"
II: 1'15"
III: 1'30"
IV: 1'20"
V: 1'12"
VI: 0'40"
VII: 0'54"
VIII: 0'59"
IX: 2'09"
X: 2'53"
いささか堅苦しさを感じるほどの生真面目さで隅々まで丹念に弾き込まれた、良い意味での模範的な仕上がり。
I. Chukovskaya
I: 0'48"
II: 0'56"
III: 1'22"
IV: 0'55"
V: 0'52"
VI: 0'32"
VII: 0'47"
VIII: 1'03"
IX: 1'49"
X: 2'11"
あっけらかんとした腕っぷしの強い演奏だが、旋律やリズムの輪郭が明瞭で分かり易い仕上がりとなっている。
I. Chukovskaya
I: 0'53"
II: 1'14"
III: 1'31"
IV: 0'59"
V: 1'13"
VI: 0'36"
VII: 0'51"
VIII: 1'04"
IX: 2'15"
X: 2'37"
細部に至るまで音楽的な息遣いで満たされた、この作品の真価を適正に表出した特筆すべき名演。ロシアの伝統を感じさせるタッチの質と確かな技巧に加え、理性的に構築された節度ある上品な音楽が素晴らしい。
M. Jones
Total Time: 13'49"
丁寧な演奏ではあるが、妙にあっけらかんとした明るさに違和感がある。
木幡律子
I:

II:

III: 1'57"
IV:

V:

VI:

VII:

VIII:

IX:

X:
「お手本」として申し分はなく、音楽的にも上品にまとめられている。
J. Nemtsov
I: 0'52"
II: 1'28"
III: 1'37"
IV: 1'11"
V: 1'29"
VI: 0'36"
VII: 0'56"
VIII: 0'55"
IX: 1'33"
X: 2'37"
楽曲の前衛性を強調するのではなく、意味ありげで思わせぶりな表情付けがなされているが、この作品の解釈としては疑問が残る。
B. Petrushansky
I: 0'56"
II: 1'19"
III: 1'46"
IV: 1'08"
V: 1'31"
VI: 0'33"
VII: 0'51"
VIII: 0'45"
IX: 2'04"
X: 2'58"
もったいぶった表情付けが楽曲の魅力を損なっているように思われる。もっと素直に弾き飛ばしてしまう方が、むしろ好ましいだろう。
V. Pleshakov
I: 0'47"
II: 1'12"
III: 1'17"
IV: 0'46"
V: 0'57"
VI: 0'38"
VII: 1'02"
VIII: 0'53"
IX: 1'51"
X: 2'33"
これといった面白味は感じられないが、模範的にまとめあげられてはいる。
K. Scherbakov
I: 0'50"
II: 1'10"
III: 1'59"
IV: 1'08"
V: 1'24"
VI: 0'36"
VII: 0'51"
VIII: 0'57"
IX: 1'43"
X: 3'00"
なかなか綺麗にまとめられた佳演。作品の前衛的な側面よりは、内包されている抒情性がより前面に出されている。
V. Shcherbakov
I: 0'53"
II: 1'03"
III: 1'48"
IV: 1'08"
V: 1'15"
VI: 0'34"
VII: 0'56"
VIII: 0'43"
IX: 2'28"
X: 2'58"
前衛的な実験精神に満ちたリズムや和声や旋律の断片が、ロマンティックな雰囲気の中にまとめられていて、単に聴き易いだけでなく、非常に音楽的な演奏である。
E. Varvarova
I: 0'53"
II: 1'20"
III: 2'03"
IV: 1'05"
V: 1'31"
VI: 0'46"
VII: 1'08"
VIII: 1'01"
IX: 2'26"
X: 2'42"
悪くない。楽譜が模範的に再現されている。しかし、音楽として聴かせる魅力に欠けるところが惜しい。全体的な雰囲気そのものは、よく出ている。
O. Volkov
Total Time: 14'51"
作品をしっかりと把握した自信が漲る好演。過剰な思い入れや無駄な解釈を排した、端正で力強い足取りが立派。この作品が持つ独特の雰囲気が丁寧に表出されている。
C. Weichert
I: 1'19"
II: 1'20"
III: 1'58"
IV: 1'04"
V: 1'18"
VI: 0'38"
VII: 0'56"
VIII: 1'02"
IX: 1'55"
X: 2'15"
正確だが、けっして退屈に感じさせない勢いに満ちた演奏。この実験的な作品に新たな生命を吹き込むというほどではないが、曲のあるべき姿を真正に伝えているといえるだろう。
Z. Zaharieva
時間不詳
作品には不釣り合いなほどにロマンティックな情感を漂わせているところが、特徴的。音楽のスケールはあまり大きくないが、安定した技術に基づく丁寧な演奏には好感が持てる。
L. F. Zurkowskaja
I: 0'54"
II: 1'33"
III: 1'40"
IV: 1'05"
V: 1'06"
VI: 0'41"
VII: 1'13"
VIII: 0'57"
IX: 2'11"
X: 2'36"
作品の前衛性よりは、独特の抒情性に焦点を当てた演奏。非常に聴きやすく雰囲気も良いが、メリハリに欠ける感は否めない。
A. Brussilovsky (Vn), A. Wallez (Fg), D. Probst (Perc), P. Godart (Pf)
I: 1'14"
II: 1'21"
III: 2'17"
IV: 0'53"
V: 1'30"
VI: 0'34"
VII: 0'52"
VIII: 0'59"
IX: 2'08"
X: 2'56"
ソツなく演奏されてはいるものの、色彩感が全くなく、何のために編曲を取り上げたのかよく分からない。原曲を聴いているのとほとんど印象は変わらない。
Moscow Contemporary Music Ensemble
I: 1'12"
II: 1'19"
III: 2'02"
IV: 0'55"
V: 1'24"
VI: 0'39"
VII: 0'56"
VIII: 1'05"
IX: 1'51"
X: 2'40"
この曲の持つ謎めいた雰囲気を的確に表出した名演。編曲の面白さが十分に発揮されているだけではなく、曲自体に魅力を感じさせるところが素晴らしい。
V. Spivakov (Vn), V. Popov (Fg), V. Sneghirev (Perc), B. Bekhterev (Pf)
時間不詳
卓越した名手の華麗な名技を堪能できる名演。編曲者自身が演奏していることもあり、文字通り規範となる演奏。極めて明解に作品を把握しているので、良い意味で非常に聴きやすい。

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子供のノート 作品69

演奏者録音年レーベル番号備考評価
BOBRITSKAYA, Rimma1983MelodiyaC50 20749 006LP
BOBRITSKAYA, Rimma1991Le Chant du MondeLDC 288 034Saison Russe-RUS 788164
JONES, Martin1989AVMAVZ-3020
KOBATA, Ritsuko1994VictorVICC-5044Nos. 1, 4, and 5.
PETRUSHANSKY, Boris2006stradivariusSTR 33748
PRESSLER, Menahem
MGME3010LP. Without No. 7.
SCHERBAKOV, Konstantin2005Naxos8.570092
SHOSTAKOVICH, Dmitry1946RevelationRV70007
STOLARCZYK, Willy1985danicaDLP 8059LP. Nos. 4, 2, 1, and 6.
TAGRINE, Nadia
MagneMAG 2015LP, Nos. 6, 4, and 2.
TRYON, Valerie1995Fanfare1418No. 4 only.
FRÜHWIRTH, David (Vn), CHERNYAVSKA, Milana (Pf)2010Delta ClassicsN 90 076Nos. 1 and 6, Arr. by Konstantin Fortunatov.
GERHARDT, Alban (Vc), OSBORNE, Steven (Pf)2005HyperionCDA67534No. 6 only. Arr. by Roman Sapozhnikov and Georgi Kirkor.

R. Bobritskaya
Total Time: 6'38" 
新盤に比べるとあまり冴えは感じられないが、丁寧な演奏振りに好感が持てる。
R. Bobritskaya
I: 0'37"
II: 0'37"
III: 0'39"
IV: 0'30"
V: 1'32"
VI: 0'58"
VII: 1'06" 
第7曲「誕生日」も収録された形での録音。基本的に余計なことはせず、丁寧に音楽を奏でているのが大変好ましい。安定した技術で、何の不満もなく音楽を楽しむことができる。
M. Jones
Total Time: 6'21" 
可も無く不可も無く…といったところ。丁寧に演奏されていることには好感が持てる。
木幡律子
I: 0'32"
II:

III:

IV: 0'39"
V: 1'22"
VI:

VII:
 
「お手本」として申し分はなく、音楽的にも上品にまとめられている。
B. Petrushansky
I: 0'28"
II: 0'40"
III: 0'49"
IV: 0'30"
V: 1'48"
VI: 0'47"
VII: 1'03" 
重量感のある落ち着いた響きの美しさと、衒いのない端正な音楽作りがとても好ましい、地味ながらも魅力的な演奏である。
M. Pressler
時間不詳
やや生真面目な感じはするものの、丁寧で好感の持てる演奏。第7曲「誕生日」は収録されていない。
K. Scherbakov
I: 0'41"
II: 0'33"
III: 0'48"
IV: 0'34"
V: 2'07"
VI: 0'45"
VII: 1'12" 
勢いの良さが、やや弾き飛ばしているような印象につながる。悪くはないのだが、もう少し穏やかな抒情を感じさせてくれる演奏の方が、個人的には好みである。
D. Shostakovich
Total Time: 4'33" 
作曲者が各曲のタイトルを読み上げている。出版譜とは第3曲と第5曲の順番が入れ替わっている。あっけないほどあっさりとした快速なテンポの中に、愛らしく快活な表情がにじみ出ている。子供と一緒に楽しみながら弾いている情景が目に浮かぶような演奏。録音は非常に古いが、この曲の精神が最良の形で表現されている。
W. Stolarczyk
I: 0'46"
II: 0'33"
III:  
IV: 0'43"
V:  
VI: 0'44"
VII:   
整然とした真面目な演奏だが、リズムやフレーズの処理などは「お手本」とするに足る模範的なもの。
N. Tagrine
I:  
II: 0'35"
III:  
IV: 0'45"
V:  
VI: 0'45"
VII:   
子供用の小品を集めた教育用(?)のアルバムに収録されている。良家の子女のピアノのお稽古を彷彿とさせる雰囲気に満ちていて、どことなく楽しい。第4曲のテンポには違和感があるが、そういう聴き方をすべきアルバムではないのだろう。
V. Tryon
I:  
II:  
III:  
IV: 0'39"
V:  
VI:  
VII:   
可もなく不可もなくといった演奏。端正にまとまっている。
D. Frühwirth (Vn), M. Chernyavska (Pf)
I: 0'35"
II:  
III:  
IV:  
V:  
VI: 0'55"
VII:   
演奏は堅実で地味だが、そもそもが大向こうを唸らせるような楽曲ではないので、むしろこの慎ましやかさが良い意味で模範演奏然としていて好ましい。
A. Gerhardt (Vc), S. Osborne (Pf)
I:  
II:  
III:  
IV:  
V:  
VI: 0'53"
VII:   
もう少し伸びやかな歌心が欲しいところではあるが、十分に楽しい演奏である。

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2台のピアノのための小協奏曲 イ短調 作品94

演奏者録音年レーベル番号備考評価
ARGERICH, Martha & ZILBERSTEIN, Lilya2006EMI50999 5 04504 2 8Live(25 June)
BABINSKY, Margarete & BUSCH, Holger2005Capriccio71 087/88
CORNILLE, Annette & ROBBE, Yves1984RTBFACYR 001LP
DUO DI HEIDELBERG (Hans-Helmut Schwarz and Edith Henrici)1966Da CameraSM 93 107LP
DUO “REINE ELISABETH” (Rolf Plagge & Wolfgang Manz)1992DiscoverDICD 920150Arcobaleno-AAOC-94542
DUSSAUT, Thérèse & POLUSMIAK, Serge1997Suoni e ColoriSC 53008
ELVIRA (Mimi Birkelund & Anne Mette Stæhr)
Scandinavian Classics220520-205
ENTREMONT, Philippe & MIKKOLA, Laura2006CascavelleVEL 3102
ERISMAN, Zoe1983OrionORS 83462LP
GLADILINA, Elena & YURYGINA, Natalia1997Moscow ConservatorySMC CD 0100Live(1 Oct.)
GORINI, Gino & LORENZI, Sergio
disco AngelicumLPA 5940LP
KENDE, Levente & HENDRICKX, Heidi1984Terpsichore1982 029LP
KLAVIERDUO GENOVA & DIMITROV1998cpo999 599-2
LAUL, Piotr & SANDLER, Alexander2006Nothern FlowersNF/PMA 9941
MASHIKO, Tetsu & NISHIHARA, Masaki2006JASRACR0681077CD-R, Live(10 June)
NELSON & NEAL1967KapellSKR 5101LP
OGDON, John & LUCAS, Brenda1975Classics for PleasureCFPD 41 4438 3LP
OUZIEL, Orit & Dalia1983PavaneADW 7127LP
PICAVET, Bernard & Genevieve
ElyonEL 35013LP
POSTNIKOVA, Victoria & PETROV, Nikolai1982MelodiyaC10 18471-2LP
SHOSTAKOVICH, Dmitry & SHOSTAKOVICH, Maxim1956VictorVICC-2048Revelation-RV70006, Melodiya-C10-14089-90(LP)
SUNGKONO, Sonja & Shanti2002NCA60120-215
TANYEL, Seta & BROWN, Jeremy1985ChandosCHAN 8466
TURKINA, Galina & Yulia1962MelodiyaC 10-15055-6LP
UGORSKY, Anatol & UGORSKAYA, Dina2001ebsebs 6125
VINNITSKAYA, Anna & RUDIN, Ivan2014AlphaALPHA 203
WIKSTRÖM, Inger1981BluebellBELL 126LP
YANNOULA, Vicky & FICHERT, Jakob2007ToccataTOCC 0034
ZURKOWSKAJA, Luisa Fanti & ALBERTI, Sabrina2004DynamicCDS 464
ZUSMAN, Natalia & HEIFETZ, Inna1995SonoraS022566CD
【編曲】
独奏者指揮者オーケストラ録音年レーベル番号備考評価
UHLIG, Florian (Pf)STÁREK, JiríSWR Rundfunkorchester Kaiserslautern2002hänsslerCD 93.113Arr. by Ilya Dimov.
ZILBERQUIT, Julia (Pf)SPIVAKOV, VladimirMoscow Virtuosi1997Musicmasters01612-67189-2Arr. by Julia Zilberquit.
SUMMIT BRASS1994SummitDCD 171Arr. by Kenneth Singleton.

M. Argerich & L. Zilberstein
10'01" 
ルガーノで行なわれた「プロジェクト・アリゲリッチ」2006年(有名なルガーノ音楽祭とは別物)のライヴ録音。この曲の決定盤と言っても良いだろう。確かな技術に裏付けされた音楽の自在な息遣いは、他の追随を許さない。輝かしい響きで奏でられる集中度の高い音楽は熱気に溢れ、風格さえ漂わせている。
M. Babinsky & H. Busch
9'43" 
端正なアンサンブルで、各主題の性格付けやリズムの処理が適切になされた、模範的な演奏。全体に上品でおとなしくまとまっているので、聴き手の趣味によって評価は分かれるかもしれない。
A. Cornille & Y. Robbe
9'50" 
中庸な演奏。歌謡性がやや勝っているが、あくまでも品を損なわない程度に収まっている。変化には乏しいが音も綺麗で、心地好く聴き通すことができる。
Duo di Heidelberg
9'00" 
テンポ設定等はごく普通のものだが、技術レベルが低すぎる。
Duo “Reine Elisabeth”
9'20" 
派手さはないが、堅実なアンサンブルと引き締まった解釈が立派な演奏。テンポ設定も無理がなく、安心して聴くことができる。強奏部に物足りなさは残るものの、全体に素朴な美しさが漂っているのが好ましい。
T. Dussaut & S. Polusmiak
9'25" 
安定感のあるアンサンブルで勢い良く音楽が流れていく。繊細な表情には少々欠けるが、作品の軽快さや楽しさが十分に感じられる佳演。
Elvira
8'52" 
手堅く常識的な演奏で心地の良い仕上がり。ソリスティックな派手さはなく、室内楽的な求心力の強いアンサンブルでありながらも寛いだ雰囲気で、聴きやすい。
P. Entremont & L. Mikkola
8'52" 
際立った特徴はないものの、きびきびとした音楽の運びが心地好い。
Z. Erisman
7'48" 
多重録音を利用して、一人で演奏している。演奏自体に色物感はないが、左右のチャンネルにそれぞれのパートを割り振った録音は、いかにも不自然である。
E. Gladilina & N. Yurygina
8'28" 
安定感のある手堅い仕上がり。過度にロシア情緒を押し出すことはなく、節度のある上品な音楽に終始する。
G. Gorini & S. Lorenzi
時間不詳
手堅い演奏ではあるが、面白味に欠ける。
L. Kende & H. Hendrick
10'10" 
よくまとまっているが面白味には欠ける。良く言えばまろやかな、悪く言えばぼやけた響きも、こうした印象に拍車をかけている。
Klavierduo Genova & Dimitrov
8'47" 
総じて模範的な解釈だが、リズム感の悪さが気になる。冒頭などかなり野暮ったい。タッチにも荒さが散見される。
P. Laul & A. Sandler
9'06" 
硬質なタッチで勢いを感じさせる楽しい演奏である。過度に深刻ぶらず、また情緒に溺れ過ぎないバランス感覚が好ましい。音楽的にも技術的にも満足な内容である。
益子徹 & 西原昌樹
9'54" 
有名曲だけに、丁寧に取り組んでいる様子が聴き取れるが、推進力のないテンポ設定と、速い部分での技術的な乱れが気になる。
Nelson & Neal
7'15" 
熟練の、と形容するに相応しい安心感のあるアンサンブルだが、細部の磨き上げがいかにも荒っぽく、その音色共々、勢いで押し切っている感が否めない。
J. Ogdon & B. Lucas
時間不詳
主部のゆったりとしたテンポは、指定が「Allegretto」であることを再認識させるものの、全体に締まりがない。技術的にも音楽的にもごく平凡な出来。
O. & D. Ouziel
9'29" 
快速なテンポでぐいぐいと飛ばす、覇気に満ちた面白い演奏。メリハリもそれなりにあるのだが、全体に雑然としたまとまりのなさが気になる。
B. & G. Picavet
8'20" 
序奏部は適度に力の抜けた美音系で期待させるものの、主部に入ってからは技術不足に起因するリズムの不安定さにがっかりさせられる。
V. Postnikova & N. Petrov
11'36" 
鈍重で、今一つ冴えない演奏。頭で考え過ぎなのか、勢いや素朴さが失われている。響き自体は素晴らしい。
D. Shostakovich & M. Shostakovich
8'06" 
強い低音の響きにのった、引き締まったリズムが素晴らしい。全体の見通しや構成感も非常に良いので、全く退屈することなく聴き通せる。録音は悪いが、この曲の理想的な演奏。
S. & S. Sungkono
9'55" 
洗練された技巧と堅実な音楽解釈を聴かせる実力派といった印象で、色彩感にはやや乏しいものの、楽曲の美質を的確に表出している。
S. Tanyel & J. Brown
8'45" 
模範的な演奏。全体的な印象は自演盤とほぼ同一、しかも録音はまともなので不満は全くない。
G. & Y. Turkina
9'00" 
これといった特徴のない演奏。技術的な冴えも特になく、音楽的にも格段の掘り下げがあるわけではない。
A. Ugorsky & D. Ugorskaya
9'17" 
しっかりとしたタッチで丁寧に弾かれた、堂々たるスケールを持つ秀演。硬質で輝きのある音色も素敵である。
A. Vinnitskaya & I. Rudin
8'49" 
極めて模範的な優れた演奏。音楽的にはごくオーソドックスな解釈で、取り立てて個性的とまでは言えないながらも、颯爽としつつも貫禄すら感じさせる佇まいにヴィニツカヤの才能の輝きが窺われる。
I. Wikström
8'25" 
多重録音を利用して、一人で演奏している。細かい部分の不揃いや若干の不自然さは致し方がないものの、推進力のあるテンポと切れ味鋭いリズムが十分に魅力的な佳演。
V. Yannoula & J. Fichert
10'19" 
丁寧で真面目な演奏ではあるが、推進力に加えて起伏にも欠ける、平凡な出来。
L. F. Zurkowskaja & S. Alberti
11'14" 
丁寧な演奏で特に破綻もないが、覇気に乏しく、音楽にあまり魅力が感じられない。
N. Zusman & I. Heifetz
10'20" 
生気のないテンポで、ただ音を羅列しただけの演奏。これを聴いてこの曲に関心を持つ聴き手がいるとは思えない。
F. Uhlig (Pf), J. Stárek/SWR Rundfunkorchester Kaiserslautern
9'48" 
編曲は、どこか交響詩「十月革命」を彷彿とさせる物々しさが面白い。演奏自体は、可もなく不可もなくといったところ。
J. Zilberquit (Pf), V. Spivakov/Moscow Virtuosi
15'39" 
一見興味深そうに思えるが、一聴してすぐに期待は裏切られる。オーケストレイションは陳腐極まりないもの。スケールが大きい訳でもなければ、繊細な表現が見られる訳でもない。しかもご丁寧に、意味不明のカデンツァ付き。この編曲によってこの曲の演奏頻度が上がるとも思えず、全くもって無意味な企画だ。ただ、アンサンブルが破綻している訳でもないので、完全に聴き流すことも可能。
Summit Brass
9'40" 
金管アンサンブルのための編曲。なぜこの曲を取り上げようと思ったのかは分からないが、いかにも金管アンサンブルらしい仕上がりになっていて面白い。演奏も安定したごく標準的なもの。もっとも、この曲の新たな魅力を発見する、というほどの出来ではないが。

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Last Modified 2024.03.26

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