【特別企画】

 ロシアとキルギスの民謡による序曲 作品115

Увертюра на русские и киргизские народные темы  соч.115

来る2000年6月3日、かぶとやま交響楽団第23回定期演奏会において「ロシアとキルギスの民謡による序曲」作品115が演奏されることになりました。そこでこれを記念するとともに、より多くの方々にこの曲のことを知って頂きたく思い、この解説ページを企画しました。



作品データ

[作曲]

1963年9月、レーピノ

[初演]

1963年10月10日(『ショスタコーヴィチ自伝』の362ページでは、11月10日とされている。)
K. イワノフ/ソヴィエト国立交響楽団(モスクワ音楽院大ホール)
1963年11月2日
演奏者不詳(キルギス共和国フルンゼ市オペラ・バレエ劇場)

[出版譜]

[楽器編成]

piccolo, 2 flutes, 2 oboes, 2 B flat clarinets, 2 bassons, contra basoon, 4 horns, 2 trumpets, 3 trombones, tuba, timpani, triangle, tambourin, cymbals, strings

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ディスク聴き比べ

※この曲の録音は極めて少なく、CDで発売されているのは以下のものだけです。旧ソ連時代にMelodiyaに録音されていたのも1種類だけ(ここ参照)という寂しい状況。

指揮者オーケストラ録音年評価
E. BátizRoyal Philharmonic Orchestra1990****
B. HaitinkConcertgebouw Orchestra, Amsterdam1982****
N. JärviGothenburg Symphony Orchestra1988****
K. KondrashinMoscow Philharmonic Symphony Orchestra1964*****
編曲(G. M. デュッカー編)
汐澤安彦東京佼成ウインドオーケストラ1991***

E. Bátiz/Royal Philharmonic Orchestra (ASV-CD DCA 707)
主部の中間辺りで、何も考えずに力で押しまくっている感じが、なぜか心地好い。金管楽器と打楽器を強調して盛り上げる、安直な解釈ではあるが、それなりに相応しい響きを引き出している。ただ、序奏部の弛緩したテンポと、コーダの直前でどこか気の抜けた感じがするのは残念。
B. Haitink/Concertgebouw Orchestra, Amsterdam (London-POCL-9258)
非常に真面目な演奏。錯綜するリズムの取り扱いなどにハイティンクの巧さが光るが、断片毎の繋がりが悪いために曲の大きな流れが表出されていないのが残念。音色も平均的に整えられ過ぎており、輝かしさや刺激に乏しい。
N. Järvi/Gothenburg Symphony Orchestra (DG-F00G 20441)
手堅くまとめられているが、大変退屈。曲に対する共感のようなものが全く感じられない。もともと地味な音色のオーケストラである上に、技術的に余裕がないために響きに精彩を欠くのが残念。フォーカスの甘い録音も、この傾向に拍車をかけている。せめて覇気だけでもあれば良かったのだが…。ヤルヴィの良くない面が前面に出た演奏。
K. Kondrashin/Moscow Philharmonic Symphony Orchestra (Praga-PR 250 040)
これは、作曲者の息子であるマクシーム・ショスタコーヴィチの指揮によるモスクワ放送交響楽団の演奏をLPから盤起こしして拍手を後から付け加えたものである。演奏者の表記は間違っているのだが、ここでは便宜上ジャケットの表記のままにしておく。

さて肝心の演奏だが、細かな瑕(最も大きなものは、42小節でホルンの入りが遅れたために、45小節でフルートだけが2拍飛び出している)はいくつか見受けられるが、全体の刺激的な響き、勢いに満ちたリズム、適切なテンポが素晴らしく、雰囲気豊かな名演に仕上がっている。録音のために強奏部が歪むのが残念だが、他の演奏とはその質において比較にならない。各旋律の処理やリズムの扱い等には結構単調さも見えるが、曲の規模から考えると全体の流れの良さを評価すべきだろう。何より、典型的なロシアの響きであることが嬉しい。
汐澤安彦/東京佼成ウインドオーケストラ (Sony-SRCR 9892)
編曲者のデュッカーは元イリノイ大学の教師で、イリノイ大学バンドの創立100周年を記念してこの吹奏楽用編曲を行った。編曲は、原曲で弦楽器が担当している部分の音の薄さが最悪。ほぼ原曲通りの金管楽器の強奏が非常に間抜けに聴こえる。曲の構成を全く理解していない演奏がそれに拍車をかけている。これだとただ単に色々な旋律が並列されているだけの曲にしか聴こえない。リズムの処理も極めてアバウトで、不満が残る。

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キルギス共和国関連リンク

国の概要等(日本語)

※その他は北海道大学スラブ研究センターのリンク集を参照してください。

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ソビエト社会主義共和国連邦(クリックすると国歌が聴けます)
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国キルギス・ソビエト社会主義共和国

【付録1】旧ソ連時代の各共和国の国旗

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【付録2】旧ソ連時代の各共和国の紋章

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【付録3】現在の各共和国の国旗

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Last Modified 2008.09.12

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